精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問45
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問題
第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問45 (訂正依頼・報告はこちら)
D精神保健福祉士は、精神科医療機関に入職以来、精神療養病棟に4年間勤務し、統合失調症の患者を担当していた。今回、デイ・ケア部門に異動し、特にうつ病患者の復職支援を中心とした業務を担うこととなった。異動後、うつ病への支援と早期復職を求める企業側の意向との調整で、様々な悩みや不安を抱えることとなり、上司のE精神保健福祉士(経験20年)に相談した。
次の記述のうち、この相談を受けたE精神保健福祉士がD精神保健福祉士を支えるために企画したスーパービジョンとして、適切なものを1つ選びなさい。
次の記述のうち、この相談を受けたE精神保健福祉士がD精神保健福祉士を支えるために企画したスーパービジョンとして、適切なものを1つ選びなさい。
- 社会人として果たさなければならない責務について研修を受けさせる。
- 復職先企業側の職員を含めたグループスーパービジョンを実施する。
- 同期の職員でのピアスーパービジョンを実施する。
- 同期の精神保健福祉士によるライブスーパービジョンを実施する。
- 置かれている状況や課題の言語化を通して整理できるようにさせる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.悩んでいるのは「うつ病への支援と早期復職を求める企業側の意向との調整」であり、社会人として果たさなければならない責務ではないため、適切ではありません。
2.グループスーパービジョンでは、個々の悩みや問題を扱うことはあまりありません。また同じ職種や支援者間で行われることが多く、支援先と一緒に行われることはあまりありません。
3.スーパーバイザーである上司がいる中で、ピアスーパービジョンをあえて実施することは適切であるとはいえません。
4.ライブスーパービジョンは録音録画を伴うため、今回のケースでは企業側の協力が不可欠となり、実施することは困難といえます。また同期によるスーパービジョンはピアスーパービジョンであるため、適切な解答とはいえません。
5.置かれている状況や課題の言語化を通して整理できるようにさせることは、自己解決の道筋をつけることもできることから、適切なスーパービジョンといえます。
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02
1.×
社会人として果たさなければならない責務についてではなく、うつ病への支援と早期復職を求める企業側の意向との調整をする中で様々な悩みや不安を抱えたため、それを解消するためのスーパービジョンを行うことが求められます。
2.×
グループ・スーパービジョンとは、スーパーバイザー1人に対し、複数のスーパーバイジーを対象に行われるものです。この場合はD精神保健福祉士の個人的な悩みであり、まずはその悩みや不安を聞いたうえで、その状況や課題を整理できるよう働きかけることが必要です。
3.×
ピア・スーパービジョンとは、スーパーバイザーなしで、スーパーバイジー同士が事例研究などを行うスーパービジョンのことです。しかし、D精神保健福祉士の悩みを解決するうえで、スーパーバイザーの介入は必要であると考えられ、適切な解答とは言えません。
4.×
ライブ・スーパービジョンとは、スーパーバイジーが行う面接や実際の援助場面において、スーパーバイザーが直接立ち合い、適宜スーパービジョンを行うことをいいます。また、同期によるスーパービジョンとは「ピア・スーパービジョン」のことであり、適切とはいえません。
5.○
スーパーバイザーは、スーパーバイジーが自身の考え方や価値観などに気づき、スーパーバイザーの成長につながるよう指導していくことが大切です。そのため置かれている状況や課題の言語化を通して整理できるようにさせることは、適切といえます。
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03
✕1 . 社会人の責務について研修を受けさせることは、スーパーバイズとは別のことですし、今回の事案で問題になっていることとは外れています。
✕2 . 復職先企業側の職員を含めたケースカンファレンス(グループスーパーヴィジョンではないです)を行うことも有意義ですが、その前に、D精神保健福祉士自身の悩みや不安を整理しておく必要があります。
✕3 . ピアスーパービジョンは、固定的なスーパーバイザーがいない状況で、お互いにスーパーバイズしあうことです。Dさんが具体的に悩みや不安を抱えているので、とりあえずEさんがきちんとスーパーバイズすることが先決になります。
✕4 . ライブスーパービジョンは、Dさんが実際にクライエントを支援する場所に同席しスーパーバイズする形で、Dさんと同期の職員がするには、不適当である。
〇5 . 「置かれている状況や課題の言語化を通して整理できるようにさせる。」まずは、これが必要なことでしょう。
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