精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
精神障害者の生活支援システム 問73

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問題

第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 精神障害者の生活支援システム 問73 (訂正依頼・報告はこちら)

精神障害の特性に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
  • 疾患が固定化することによって、障害へと移行する。
  • 仲間同士の交流は、日々の生活の対処能力を高めることにつながる。
  • 活動範囲の拡大は、疾患へ負の影響を与えることが多い。
  • 新しい事柄に取り組みづらいのは、パターナリズムという特性によるものである。
  • 様々な場面への活動や参加は、健康状態の向上へと導くことになる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2、5です。

1.精神障害の症状は不安定なこともあり、必ずしも固定化するとはいえません。

2.グループワークやセルフヘルプグループに見られるように、仲間同士の交流は、日々の生活の対処能力を高めることにつながります。

3.活動範囲を拡大することにより、生きがいを新たに見出し、疾患に良い影響を与えることが多くあります。

4.パターナリズムとは、一方的に干渉・介入を行う援助者の権威的な態度のことで、精神障害の特性ではありません。

5.様々な場面への活動や参加は、健康状態の向上につながることになります。

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02

✕ 1 . 疾患と障害の併存ということが言われます。ほかの障害に比べ、症状固定の判断がむずかしいので、便宜的に発症から1年6か月経過した日を障害認定日としています。

◯ 2 . 当事者同士の交流は、日々の生活の対処能力を高めることにつながることが多いと思われます。

✕ 3 . 主体的な活動範囲の拡大は、むしろ疾患へ良い影響を与えることが多いです。

✕ 4 . パターナリズムとは、相手のためになるという理由で行われる干渉行為で、父権主義と訳されます。
新しい事柄に取り組みづらいのは、むしろ意欲・行動の障害ゆえに自発性、積極性の低下することなどに起因することが多いでしょう。

◯ 5 . 社会生活においては、様々な場面への活動や参加を行います。それらがいい状態であれば、健康状態の向上へと導くことになるでしょう。

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03

1.×
 疾患としての精神障害は、病気が改善しても、新たな不安やストレスが生じると病気が再発・再燃しやすいといったように、病気が可変的であり、また、病気と障害が相互に影響することから、精神障害者の特性は「疾患と障害の共存」というとらえ方がなされています。

2.○
 仲間同士の交流は、日々の生活の対処能力を高めることにつながります。病気や障害などの生活上の困難や問題を抱える人が、共通の問題を抱えつつ生きる人々と出会い、経験を分かち合って、自分で問題に対処できるようになるとともに、相互に援助し合うための自助グループなどがあります。

3.×
 活動範囲の拡大は、むしろ疾患へ良い環境を与えることが多いです。

4.×
 パターナリズムとは、強い立場にある者が弱い立場の者の意思に反して、弱い立場の者の利益になるという理由から、その行動に介入したり、干渉したりすることです。

5.○
 様々な場面への活動や参加は、健康状態の向上へと導くことになります。精神障害の特性は、精神障害者の個と環境の相互作用によって改善する可能性が高いとされています。

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