精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
精神障害者の生活支援システム 問74
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問題
第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 精神障害者の生活支援システム 問74 (訂正依頼・報告はこちら)
Bさん(48歳、男性)は、Z精神科病院での25年間の入院生活を経て、アパートで単身生活を開始した。そのような中、地域のごみステーションに、不燃物を出す日を間違っていたことについて、近所の人から注意を受けた。以来、Bさんはごみを出すことが不安になり、Z精神科病院のC精神保健福祉士に相談した。
次の記述のうち、C精神保健福祉士のかかわりとして、適切なものを1つ選びなさい。
次の記述のうち、C精神保健福祉士のかかわりとして、適切なものを1つ選びなさい。
- 地域生活の中では、ごみ出しのことは些細なことにすぎないので、そのようなことを気にする必要はないと慰めた。
- Bさんが気にするあまり、病状が再燃してはいけないと考え、近所の人のところに、C精神保健福祉士が単独で謝罪に行った。
- 失敗体験が続くことによって自信を喪失してしまわないようにと、生活予定表を作って管理し、その結果を報告させるようにした。
- 近所の人との良好な関係を構築することの大切さを伝え、どのように対応するかをBさんと一緒に考えることにした。
- Bさんからホームヘルパーの希望が聞かれたが、他者に頼ることは継続的な暮らしを考えれば、自立の妨げになることを伝えた。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.地域生活の中で「ごみ出しのルールやマナーは些細なことにすぎない」とは決していえないため、「気にする必要はない」と慰めることは適切なかかわりとはいえません。
2.本人不在で精神保健福祉士が単独で謝罪に行くことは、根本的な解決にならないことから、適切なかかわりではありません。
3.相談者に報告をさせて管理する方法は望ましくありません。自主的にできる方法を一緒に考えることが大切です。
4.近所の人からなぜ注意を受けたのか理由を説明し、一緒に対応方法を考えることは適切なかかわりです。
5.本人にとって必要なことで、希望があるのであれば、ホームヘルパーに頼ることも必要です。本人が難しいことを他者に頼ることで、より自立につながる生活ができるようになるといえます。
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02
地域生活を円滑にするために、社会的なルールを受け流すべきではないでしょう。
✕ 2 . 近所の人へのC精神保健福祉士の単独での謝罪は、不適切です。Bさんの意向を聴き、一緒に行くことはありでしょう。
✕ 3 . 発達障害などで見通しが立てられないことが今回の問題につながっている場合は、生活予定表を作るのもありかと思いますが、報告・管理をさせるのは、精神保健福祉士の仕事ではないようです。
◯ 4 . 精神科入院の生活が長かったBさんにとっては、近所の人との自主的な対応がむずかしいところがあります。一緒に考えていくことは適切でしょう。近所の人との良好な関係を構築することの大切さを伝え、どのように対応するかをBさんと一緒に考えることにした。
✕ 5 . ホームヘルパーなどのサービスを使いながら、自立を目指すことも有効です。自立=一人だけでがんばることではないです。
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03
地域生活において、ゴミ出しは些細なことではありません。また、ゴミ出しについて不安になるほどBさんにとっては大きなことであり、Bさんの気持ちに寄り添いながら支援していくことが大切です。
2.×
Bさんの同意もなく、また、単独で謝罪をしに行くのは適切ではありません。
3.×
生活予定表を作り、それを実践していく中で成功体験を積み重ねて自信を持つことも一つの方法として良いかもしれませんが、それを管理して報告させることは好ましくありません。自ら進んでやっていくよう働きかけることが大切です。
4.○
Bさんが地域で生活していくためには、近所の人との良好な関係を築いていくことも大切であるため、ゴミ出しの間違いについてなぜ指摘をされ、今後どのようにしていくか一緒に考えることが適切といえます。
5.×
Bさんは、25年間の入院生活を終えて単身生活をしています。一人で生活をしていく上で難しいことや不安なことに対して、様々な支援を継続していくことで、自立をサポートしていくことが大切です。
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