精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
人体の構造と機能及び疾病 問84
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問題
第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 人体の構造と機能及び疾病 問84 (訂正依頼・報告はこちら)
多発性脳梗塞に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- アルツハイマー型認知症に特異的な病態である。
- 嚥下障害はない。
- 情動失禁はない。
- パーキンソン症候群の原因になる。
- 振戦せん妄が認められる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.多発性脳梗塞とアルツハイマー型認知症は別の病態として区別されています。
2.嚥下中枢で脳梗塞を起こせば嚥下障害を起こします。
3.情動失禁は脳梗塞を含む脳血管性の認知症で多くみられます。
4.大脳基底核で脳梗塞を起こした場合などに、パーキンソン症候群が現れます。
5.振戦せん妄はアルコール依存症で見られる症状で、脳梗塞で起きやすい夜間せん妄とは区別されます。
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02
×2 . 多発性脳梗塞では、運動まひとして嚥下障害が出る場合があります。
×3 . 情動失禁は、感情が不安定となり、些細なことが泣いたり笑ったり怒ったりすることです。多発性脳梗塞で、抑制系の神経支配が弱くなり、そのような状態になることがあります。
○4 . パーキンソン症候群の原因になることがあります。パーキンソン症候群は、いわゆるパーキンソン病と同様の症状を起こす診断名です。
×5 . 振戦せん妄は、アルコール依存症者に起こる幻覚と運動不安を主とする特有のせん妄状態を指します。多発性脳梗塞では振戦や夜間せん妄が起こることがありますが、振戦せん妄とは別のものです。
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03
1.脳の萎縮によって引き起こされる、アルツハイマー型認知症。脳の血管の詰まりを原因とする多発性脳梗塞とは病態が異なります。
多発性脳梗塞は、脳血管性の認知症の原因となることが多くあります。
2.嚥下障害のおもな原因のひとつに、脳梗塞を始めとする脳血管障害が挙げられます。
3.情動失禁とは、感情のコントロールが利かず急に泣き出したり、怒ったりする症状です。多発性脳梗塞を原因とする、脳血管性の認知症によく見られます。
4.脳梗塞や脳出血が原因で現れるパーキンソン症状を、脳血管性パーキンソニズムといいます。
5.振動せん妄は、アルコール依存症患者が断酒・アルコール離脱した際に現れる症状です。脳梗塞が原因で引き起こされるせん妄とは区別されます。
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