精神保健福祉士の過去問
第17回(平成26年度)
低所得者に対する支援と生活保護制度 問143
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第17回(平成26年度) 精神保健福祉士国家試験 低所得者に対する支援と生活保護制度 問143 (訂正依頼・報告はこちら)
貧困と格差に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 一人当たり可処分所得を低い順に並べ、中央値の半分に満たない人の割合を相対的貧困率という。
- ジニ係数は、その数値が小さくなるほど、所得分布が不平等であることを表す。
- タウンゼント(Townsend, P.)は、栄養学の観点から科学的、客観的に貧困を定義する絶対的貧困の概念を主張した。
- 貧困の再発見とは、貧困線付近の低所得世帯より公的扶助世帯の方で可処分所得が上回ってしまい、いつまでも公的扶助から抜け出せないことをいう。
- 生活保護世帯の子どもが成長し、再び生活保護世帯になるという貧困の連鎖については、日本では確認されていない。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
1.一人当たりの可処分所得を低い順に並べた時に、中央値の半分に満たない人の割合を相対的貧困率といいます。
2.ジニ係数は、その数値が大きくなるほど、所得分布が不平等となります。
3.栄養学の観点から科学的、客観的に貧困を定義する絶対的貧困の概念を主張したのは、ラウントリーです。
4.貧困の再発見とは、経済的に発展した社会において、貧困が残存していることを再発見されることをいいます。
5.貧困の連鎖は日本でも確認されています。
参考になった数23
この解説の修正を提案する
02
1.経済協力開発機構機構の基準によると、可処分所得が全人口の中央値の半分未満であると、相対的貧困者であるとされています。
2.ジニ指数は、分布が不平等であれば数値が大きくなり、平等であれば数値が小さくなります。
3.タウンゼントは、栄養学の観点から科学的、客観的に貧困を定義したのではなく、相対的剥奪の観点から定義しています。
4.貧困の再発見とは、社会情勢等の調査を進めた結果、例えば貧困の連鎖のように抜け出せない貧困問題が露見されることを指します。
5.最近、テレビ番組でも取り上げられているように、親から子への貧困の連鎖が社会問題になっています。
参考になった数10
この解説の修正を提案する
03
相対的貧困率とは、可処分所得の中央値の50%未満の所得層が全人口に占める比率のことです。
2.×
ジニ係数とは、社会における所得分配の不平等さを図る指標です。0と1との間の数値をとり、完全平等ならばジニ係数は0となり、値が1に近づくほど不平等度が高くなります。
3.×
タウンゼントは、「相対的剥奪」という視点から、貧困・低所得者の生活問題の多様性・汎用性・複合性を提示しました。「相対的剥奪としての貧困」において、貧困の概念を社会の標準的な生活水準のレベルへと拡大しました。
4.×
貧困の再発見とは、絶対的貧困から脱して、一般社会の平均や標準などの生活水準との比較による相対的貧困が取り上げられることです。絶対的から相対的へという貧困認識の変化の過程で、貧困の再発見が行われました。
5.×
貧困の連鎖の発生率は18年度の調査によると25%とされており、生活保護世帯で育った子供の4人に1人は生活保護を再び受けていることになります。
貧困の家庭・格差は連鎖すると言われており、教育機会の差は貧困家庭とそうでない家庭との間で、学歴、就職、収入などあらゆる面で格差を広げでしまいます。
参考になった数5
この解説の修正を提案する
前の問題(問142)へ
第17回(平成26年度)問題一覧
次の問題(問144)へ