精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
精神疾患とその治療 問2

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問題

第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

脳の障害部位と症状に関する次の組合せのうち、正しいものを2つ選びなさい。
  • 前頭葉 ----- 感覚失語
  • 側頭葉 ----- 運動失語
  • 後頭葉 ----- 視覚失認
  • 頭頂葉 ----- 自発性低下
  • 大脳基底核 ----- 不随意運動

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は3と5です。

後頭葉は、視覚とその視覚によって目に映ったものを認識する働きを司ります。後頭葉が障害されると、目は正常で目に映っているのに、それが何であるのか解らない状態(視覚失認)が起こります。

大脳基底核には、錐体路系を司る働きがあります。錐体路は随意運動(自分の意思によって行われる運動)を支配する神経の主要な通り道であり、随意運動を調節しています。このため、大脳基底核が障害されると、自分の意思とは関係なく身体のある部分が勝手に動いてしまう不随意運動が起きてしまいます。

感覚失語とは、流暢に発語はできるが、相手の言っていることが理解できないという症状です。ウェルニッケ失語症とも呼ばれ、側頭葉のウェルニッケ野という部分が障害されることで起こります。

運動失語とは、言葉は理解できるが、発語が困難というもので、ブローカ失語症とも呼ばれます。前頭葉にあるブローカ野が障害されると起こります。

自発性の低下は、前頭葉が障害されることで起こります。

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02

正解は3、5です。

1.感覚失語は、側頭葉のウェルニッケ中枢の障害で見られます。

2.運動失語は、前頭葉のブローカ中枢の障害で見られます。

3.後頭葉は視覚を司っているため、後頭葉に障害があると、視覚失認が生じます。

4.自発性低下は、前頭葉の障害で見られます。

5.大脳基底核は不随意運動を調整しているため、大脳基底核に障害があると、不随意運動が見られるようになります。

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03

1.×
 前頭葉は、運動機能に関与し、運動性言語中枢(ブローカ中枢)の障害により「運動失語」が起こります。

2.×
 側頭葉は、判断と記憶の統合に作用し、感覚性言語中枢(ウェルニッケ中枢)が障害されると「感覚失語」が起こります。

3. ○
 後頭葉は、視野の統合に作用し、この障害により「視覚失認」が起こります。

4.×
 頭頂葉は、感覚情報の統合、身体や空間の認知に作用し、この障害により「失行」が起こります。

5.○
 大脳基底核は、不随意運動を調整しており、この障害によりパーキンソン病、ハンチントン病などの「不随意運動」が起こります。

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04

正解は3と5です。

1.前頭葉は、人格や思考をつかさどる器官なので、感覚失語にはなりません。

2.側頭葉は、聞いたものを理解する器官なので、運動失語にはなりません。

3.後頭葉は、色や形を知る視覚を担当するので、視覚失認と結びつきます。

4.頭頂葉は、触覚や痛覚の体性感覚を担当するので、自発性低下とは関係ありません。

5.大脳基底核は、ドーパミンを使って運動をなめらかにするので、不随意運動と関係があります。

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