精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問43
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問43 (訂正依頼・報告はこちら)
統合失調症のHさん(29歳、男性)は、ガソリンスタンドのパート収入と生活保護費を併せて、アパートで単身生活をしている。また、精神科診療所に外来通院している。同診療所のJ精神保健福祉士が訪問したときに最近の様子を尋ねたら、「仕事が忙しくて大変で、とても疲れる。パート先の同僚が、生活が苦しいそうで、お金が何とかならないかと言っている」と話した。J精神保健福祉士は「仕事が大変で体がきつくて疲れてしまうのもあるけど、もしかしたらパート先の同僚からお金を貸してほしいと言われて、どうしたらよいか悩んでいるのではないですか」と尋ねた。
次のうち、J精神保健福祉士が用いた面接技法として、正しいものを1つ選びなさい。
次のうち、J精神保健福祉士が用いた面接技法として、正しいものを1つ選びなさい。
- 明確化(clarification)
- 要約(summarization)
- 直面化(confrontation)
- 支持(approval)
- 励まし(encouraging)
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この過去問の解説 (3件)
01
1:明確化(clarification)は、クライエントが、混沌とした考えや感情のために、うまく言葉で表現できない事を、支援者が言語化して伝えることです。問題文では、J精神保健福祉士は、Hさんが不安や混乱のために、自分自身の思いをうまく表現できていない事を汲み取り、言葉にして伝えています。よって正解です。
2:要約(summarization)は、クライエントのまとまりを失くしてしまった話の内容や気持ちを、支援者が要約して、クライエントへ伝える事です。よって誤りです。
3:直面化(confrontation)は、クライエントの言葉と感情の不一致や言葉と行動の不一致などの矛盾点を指摘し、クライエントの内面の葛藤状況に直面させる事で、問題を明確にし、課題と向き合えるように支援します。よって誤りです。
4:支持(approval)は、支援者がクライエントの思いや発言内容を尊重し、無批判で受け入れ、クライエントに寄り添う事で精神的に支える支援です。よって誤りです。
5:励まし(encouraging)は、支援者が黙って頷いたり、「はい」、「ええ」などの短い相槌を打つ事で、クライエントの話を妨げることなく、支援者がクライエントの話を真剣に聴いているということを感じてもらい、クライエントの話を促すのに役立ちます。よって誤りです。
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02
1.明確化は、クライエントの話す曖昧な内容を支援者が言語化することです。事例のやりとりが明確化にあたります。
2.要約は、クライエントの話した内容を支援者がまとめることです。事例でJ精神保健福祉士が話している内容は、クライエントが話している内容ではないため、要約とはいえません。
3.直面化は、クライエントが避けている問題にあえて踏み込む応答を行うことです。事例でJ精神保健福祉士が話した内容は、Hさんが避けている問題とは読み取ることができないため、適切な回答とはいえません。
4.支持は、クライエントの話す内容を尊重し、承認することです。事例では「仕事が大変で体がきつくて疲れてしまうのもあるけど」と支持のような応答をしていますが、J精神保健福祉士の主体はその後の言葉になるため、適切な回答とはいえません。
5.励ましは、クライエントを勇気づけることです。事例においてそのような言動を見ることはできません。
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03
1.明確化(感情・意味の反射)は、クライエントの微妙な感情や言葉にできず不明確なところを、クライエントの代わりにその思いや感情を、精神保健福祉士が言語化していく技法です。
2.要約は、クライエントの語る内容を精神保健福祉士が整理してまとめた内容を伝える技法です。
3.直面化は、クライエントの内面の葛藤状況に直面させる技法です。
4.支持は、クライエントの話す内容を尊重し、承認することです。自己受容を促進します。
5.励ましは、クライエントを勇気づけることです。
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