精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問44
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問44 (訂正依頼・報告はこちら)
統合失調症の家族心理教育に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
- 情報提供と疾病教育の2つで構成される。
- 家族の社会的孤立状態の解消を図る。
- 家族の感情表出が、回復や再発に影響を与えることを説明する。
- システム理論に基づく家族病理について教える。
- 家族間に共通する問題を探すことから始める。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:家族心理教育は、情報提供と疾病教育の2つだけではなく、家庭で実際に行動できるように、対処技能を身につけるためのSSTを行ったり、家族同士の分かち合いのためのセルフヘルプ集団の形成に対する支援などを行います。よって、誤りです。
2:家族の社会的孤立状態の解消を図るために、家族同士の交流の場を得るように働きかけますので、正解です。
3:当事者に対し、強い感情表出が向けられることを「高EE」と呼び、病状の再発の危険性が高い人間関係と評されています。高EEと言われる感情表出には、批判的、敵意、過保護、過干渉というタイプがあり、いずれもストレスを与えてしまい、病状に悪影響を与えます。家族の感情表出が、回復や再発に影響を与えることを説明することは大切です。よって正解です。
4:システム理論に基づく家族病理について教えるのは、家族療法です。家族を1つのまとまったシステムと考え、個人ではなく、家族全体に目を向けて行う心理療法です。例えば、精神疾患を発症した当事者の発症の原因を、歪んだ家族関係と捉え、家族関係の修復を試みます。家族心理教育は、家族自身が問題解決のための技能向上を目指しますので、誤りです。
5:家族間に共通する問題を探すことから始めるのではなく、これまでの苦労や努力を分かち合ったり、認めあったりして、家族のエンパワメントをしていくことが重要ですので、誤りです。
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02
1.家族心理教育では、情報提供と疾病教育、心理教育だけなく、カウンセリングなども行われます。
2.家族心理教育では、家族の社会的孤立状態の解消を図ることが求められます。
3.家族心理教育では、家族の感情表出が、回復や再発に影響を与えることを説明します。
4.システム理論に基づく家族病理についてアプローチするのは家族療法です。家族を対象とする家族心理教育で教えるものではありません。
5.家族心理教育は、家族の理解を育み、家族をサポートするものです。家族間に共通する問題を探す場ではありません。
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03
1.家族心理教育は、情報提供と疾病教育で制度を知ることや症状に対する知識を得るだけではなく、家族の本人に対する対処方法の工夫や家族自身のストレスマネジメントなどSSTやグループワークなども用います。また、リカバリーに焦点をあて、クライエントと家族自身もその人らしい人生を送ることができるように心理的、社会的支援を行います。
2.家族の社会的孤立状態の解消を図ります。話せる場所がなくひきこもりがちだった家族や胸の内にしまい孤独を感じていた家族にとって、家族同士のつながりができることで心が楽になる体験をされます。
3.「感情表出」は統合失調症の再発因子でEEと略されます。家族がクライエントを批判したり冷たい態度をとることが、治療経過に影響を及ぼすというものです。
4.システム理論は家族療法です。クライエントを取り巻く家族の関係や家族全体をひとつのシステムと捉えます。家族全体がよりよく機能できるようにカウンセリングを行うものです。ソーシャルワーカーは、このシステム理論を用いてソーシャルワーク・アプロ―チを展開することもあります。
5.家族間に共通する問題を探すことから始めるのではありません。
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