精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問60
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問60 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事 例〕
Gさん(30歳、女性)は18歳で統合失調症を発症し、入院を経験しながらも、25歳で農業大学校を卒業して、父親が代表を務める農業法人でいちご加工部門を担当している。受診は継続し、時には周りのことや対人関係が気になることもあるが、自分で対処できるようになってきた。
受診先のH精神保健福祉士はGさんの初診時から何かと相談に乗っていた。3年前に「仕事そのものには自信がついてきたけれど、商談や仕事関係の会合はやはり疲れる。どこか引け目を感じ、病気のせいかなとか思ってしまう」と相談された際は、交流を目的に発足したばかりの当事者活動グループを紹介した。(※1)
Gさんは当事者活動の中で、精神保健ボランティア講座の企画・実施に加わり、自分の体験談を話す機会を得てから、次第にグループの中心メンバーになっていった。
「メンバーが増えない。活動への参加者が減ってきて、いつも同じメンバーしか参加しない」などグループ活動の悩みを相談されたH精神保健福祉士は、社会福祉専門職団体の連絡会でも当事者活動の支援が課題となっていたこともあり、Gさんと話合いを重ねた。その中から、様々な当事者活動の交流会を開催したらどうかというアイデアが生まれ、昨年春にはいくつかの当事者活動グループに社会福祉専門職団体が協力して当事者活動交流会を開催した。(※2)
交流会の実行委員を務めたGさんは、そこで難病家族会のメンバーJさんと知り合った。Jさんは農学部出身ということもあって話が合い、交際が始まり、最近婚約した。Jさんの横で「また調子を崩すんじゃないかと不安はある。自分を大切にして、これからもチャレンジしていきたい。もうひとりじゃないし」とH精神保健福祉士に語るGさん。その場でGさんとJさんから、障害者が中心となって障害者だけでなく地域にも貢献できる新しい活動を始めたいという夢がH精神保健福祉士に語られた。そこでH精神保健福祉士は、各地の情報や経験を集めながら何が自分たちの暮らしや地域に役立つのか、ゆっくりと一緒に考えていこうと提案し、二人も頷いた。(※3)
次のうち、GさんJさんたちとH精神保健福祉士の関係(※3)として、正しいものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Gさん(30歳、女性)は18歳で統合失調症を発症し、入院を経験しながらも、25歳で農業大学校を卒業して、父親が代表を務める農業法人でいちご加工部門を担当している。受診は継続し、時には周りのことや対人関係が気になることもあるが、自分で対処できるようになってきた。
受診先のH精神保健福祉士はGさんの初診時から何かと相談に乗っていた。3年前に「仕事そのものには自信がついてきたけれど、商談や仕事関係の会合はやはり疲れる。どこか引け目を感じ、病気のせいかなとか思ってしまう」と相談された際は、交流を目的に発足したばかりの当事者活動グループを紹介した。(※1)
Gさんは当事者活動の中で、精神保健ボランティア講座の企画・実施に加わり、自分の体験談を話す機会を得てから、次第にグループの中心メンバーになっていった。
「メンバーが増えない。活動への参加者が減ってきて、いつも同じメンバーしか参加しない」などグループ活動の悩みを相談されたH精神保健福祉士は、社会福祉専門職団体の連絡会でも当事者活動の支援が課題となっていたこともあり、Gさんと話合いを重ねた。その中から、様々な当事者活動の交流会を開催したらどうかというアイデアが生まれ、昨年春にはいくつかの当事者活動グループに社会福祉専門職団体が協力して当事者活動交流会を開催した。(※2)
交流会の実行委員を務めたGさんは、そこで難病家族会のメンバーJさんと知り合った。Jさんは農学部出身ということもあって話が合い、交際が始まり、最近婚約した。Jさんの横で「また調子を崩すんじゃないかと不安はある。自分を大切にして、これからもチャレンジしていきたい。もうひとりじゃないし」とH精神保健福祉士に語るGさん。その場でGさんとJさんから、障害者が中心となって障害者だけでなく地域にも貢献できる新しい活動を始めたいという夢がH精神保健福祉士に語られた。そこでH精神保健福祉士は、各地の情報や経験を集めながら何が自分たちの暮らしや地域に役立つのか、ゆっくりと一緒に考えていこうと提案し、二人も頷いた。(※3)
次のうち、GさんJさんたちとH精神保健福祉士の関係(※3)として、正しいものを1つ選びなさい。
- リーダーシップ
- フォロワーシップ
- メンバーシップ
- シチズンシップ
- パートナーシップ
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この過去問の解説 (3件)
01
1:リーダーシップはリーダー(上司などの指導者としての立場にある者)が、そのフォロワー(部下などのリーダーを補佐する者)と活動していくプロセスです。GさんJさんたちとH精神保健福祉士の関係は、対等な関係です。上司と部下のような関係ではありませんので誤りです。
2:フォロワーシップは、リーダーを補佐する者(部下など)がリーダーの部下としての立場から、上司であるリーダーを自律的・主体的に支援することを意味します。選択肢1でも説明しましたが、GさんJさんたちとH精神保健福祉士の関係は、対等な関係です。上司と部下のような関係ではありませんので誤りです。
3:メンバーシップは、同じ集団に所属するメンバーが、各自の役割を果たして集団全体に貢献することです。事例GさんJさんたちとH精神保健福祉士の関係は、同じ集団に属するメンバーという関係ではありませんので誤りです。
4:シチズンシップは、ある社会集団の一員ということで得られる権利と義務を伴う地位身分のことです。事例のGさんJさんたちとH精神保健福祉士の関係性とは関連しませんので誤りです。
5:パートナーシップは、お互いの信頼関係をベースとした対等な関係のことです。事例のGさんJさんたちとH精神保健福祉士の関係性を的確に表しています。よって正解です。
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02
Gさん、Jさん、H精神保健福祉士は対等に一緒に考えて行く関係(パートナーシップ)です。上下関係や主従関係(リーダーシップ、フォロワーシップ)ではありません。また同じ組織や団体の中で活動している関係(メンバーシップ)でもなく、行政と市民の関係(シチズンシップ)でもありません。
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03
GさんとJさんからH精神保健福祉士に夢が語られ、H精神保健福祉士も一緒に考えていこうと提案し、GさんとJさんも頷いています。
このことから、3人は対等な関係になったことが読み取れます。このことを踏まえて選択肢を検討します。
1:リーダシップは、参加しているメンバーの能力を引き出していく役割を持っています。
2:フォロワーシップは、リーダーに対して自律してもらうために支援していくことです。
3:メンバーシップは、組織の一員として役割を理解していくことで組織に貢献することです。
4:シチズンシップは、社会の一員としての役割をはたし、積極的に社会にかかわろうとすることです。市民権などとも呼ばれています。
5:パートナーシップは、対等な関係をベースにして協力関係を作ることです。
以上から、正解は5です。
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