精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
精神障害者の生活支援システム 問79
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問題
第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 精神障害者の生活支援システム 問79 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事 例〕
Gさん(67歳、女性)は、38歳のときに統合失調症を発症して以来、R市内にあるY精神科病院に入退院を繰り返した後、地域移行・地域定着支援事業を利用して2年前からR市内の自宅に一人で暮らしている。他に身寄りはない。退院後は、Y精神科病院のH精神保健福祉士の勧めで、若い頃に修得した華道をいかして、障害者に対して創作的活動や生産活動の機会の提供などを行うZセンターの利用者に1週間に1回、生け花を教えるなど、充実した生活を送っている。(※1)
他方、Gさんは、食事の準備や掃除、洗濯などの家事が苦手であり、さらに加齢による身体の衰えも徐々に現れ、要支援1の認定をR市より受けている。そのため、退院当初より、介護保険法のU事業所のスタッフであるJさんが作成したケアプランに基づき、ホームヘルパーのサービスを利用している。(※2)
最近になってGさんは、H精神保健福祉士に将来の不安を訴えるようになった。特に、Gさんが気掛かりなのは、両親が残してくれた自分名義のアパートと預金の管理についてである。預金口座には現在、約2千万円の残高があり、Gさんが自分で大切に管理している。生活費についても、Gさん自身の障害年金とアパート収入を活用してうまく生活している。しかし、Gさんは、「今は自分で家計のやりくりもできているが、自分ももう年だし、いつどうなるかわからない。頼れるきょうだいや親族もいない。この先、認知症になったりしたときに、自分に代わって財産をしっかり管理してくれる人はいないだろうか」とよく口にしている。そこで、H精神保健福祉士は、このことに対応する社会資源について紹介した。(※3)
(※2)次のうち、U事業所の業務に従事するJさんの職種として、正しいものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Gさん(67歳、女性)は、38歳のときに統合失調症を発症して以来、R市内にあるY精神科病院に入退院を繰り返した後、地域移行・地域定着支援事業を利用して2年前からR市内の自宅に一人で暮らしている。他に身寄りはない。退院後は、Y精神科病院のH精神保健福祉士の勧めで、若い頃に修得した華道をいかして、障害者に対して創作的活動や生産活動の機会の提供などを行うZセンターの利用者に1週間に1回、生け花を教えるなど、充実した生活を送っている。(※1)
他方、Gさんは、食事の準備や掃除、洗濯などの家事が苦手であり、さらに加齢による身体の衰えも徐々に現れ、要支援1の認定をR市より受けている。そのため、退院当初より、介護保険法のU事業所のスタッフであるJさんが作成したケアプランに基づき、ホームヘルパーのサービスを利用している。(※2)
最近になってGさんは、H精神保健福祉士に将来の不安を訴えるようになった。特に、Gさんが気掛かりなのは、両親が残してくれた自分名義のアパートと預金の管理についてである。預金口座には現在、約2千万円の残高があり、Gさんが自分で大切に管理している。生活費についても、Gさん自身の障害年金とアパート収入を活用してうまく生活している。しかし、Gさんは、「今は自分で家計のやりくりもできているが、自分ももう年だし、いつどうなるかわからない。頼れるきょうだいや親族もいない。この先、認知症になったりしたときに、自分に代わって財産をしっかり管理してくれる人はいないだろうか」とよく口にしている。そこで、H精神保健福祉士は、このことに対応する社会資源について紹介した。(※3)
(※2)次のうち、U事業所の業務に従事するJさんの職種として、正しいものを1つ選びなさい。
- 介護支援専門員
- 相談支援専門員
- 精神保健福祉相談員
- 退院支援相談員
- サービス提供責任者
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この過去問の解説 (4件)
01
1.介護支援専門員は、介護事業所の職種です。U事業所は介護事業所で、Jさんはケアプランを作成することから、介護支援専門員が正答といえます。
2.相談支援専門員は、指定相談支援事業所、基幹相談支援センター、市町村の職種です。
3.精神保健福祉相談員は、精神保健福祉センターや保健所の職種です。
4.退院支援相談員は、医療機関の職種です。
5.サービス提供責任者は、訪問介護などのサービスを提供する責任者です。U事業所はホームヘルパーのサービスを提供していますが、Jさんはスタッフであり、ケアプランを作成していることから、サービス提供責任者よりも介護支援専門員が適切といえます。
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02
1:介護支援専門員は、介護保険制度において、介護保険サービスを利用する人が心身の状態に合った適切なサービスを利用できるように要介護者や要支援者の相談に応じて「ケアプラン」を作成し実施します。また市町村や居宅サービス事業所、介護保険施設などと連携や調整も行います。介護保険の利用できる年齢は、基本的には65歳以上からと定められています。
事例のGさんは、67歳。要支援1の認定を受けていて介護保険法のU事業所のスタッフJさんにケアプランを作成してもらってます。このことよりJさんは介護支援専門員であると読み取れます。よって正解です。
2:相談支援専門員は、障害者が自立した日常生活、社会生活を送れるよう、障害福祉サービス等の利用計画書の作成や地域移行・地域定着支援などを行います。障害者総合支援法に規定された相談支援事業所に配置されています。介護保険におけるケアプランを作成する職種ではありませんので誤りです。
3:精神保健福祉相談員は、保健所や精神保健福祉センターなどに配置され、精神障害者の福祉に関する相談援助や訪問活動を行います。介護保険におけるケアプランを作成する職種ではありませんので誤りです。
4:退院支援相談員は、精神療養病棟へ入院となった患者1人につき1人以上を配置することと規定され、患者やその家族等の相談に応じ退院に向けた支援を行います。退院支援を推進するための退院支援委員会を患者1人につき、月1回以上行うことや担当する患者の一覧表を作成すること、退院後の居住の確保などの環境の調整も行います。介護保険におけるケアプランを作成する職種ではありませんので誤りです。
5:サービス提供責任者は、訪問介護事業所を運営する事業所に配置が義務付けられており、介護支援専門員や訪問介護職員との連絡調整を行ったり、訪問介護職員の管理業務を行います。ケアプランを作成する職種ではありませんので誤りです。
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03
介護支援専門員:ケアマネージャー。要支援・要介護認定を受けた者、またはその家族からの相談を受けて、介護サービスの計画を作成します。また他の介護サービス事業所との連絡調整を行います。
相談支援専門員:障害者が自立した生活を送ることができるように、福祉サービス等の利用計画を作成します。また地域生活への移行・定着を図るための支援や、住宅入居等支援事業や成年後見制度利用支援事業に関する支援も行っています。
精神保健福祉相談員:精神保健福祉センターや保健所に配置され、精神障害者やその家族の相談指導にあたります。
退院支援相談員:入院患者やその家族からの退院に関する相談に応じ、支援を行います。また退院後の住居等の調整も行います。
サービス提供責任者:高齢などで、自宅生活にて介護や援助を行う訪問介護において、介護員やケアマネ、利用者との架け橋となる職種です。
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04
Gさんは、要支援1の認定を受けており、ケアプランに基づいてホームヘルパーのサービスを受けています。
ことのことから、介護保険法のサービスを受けていることがわかります。
1.介護支援専門員は、介護保険法に基づいて、居宅介護支援事業所や介護保険施設に配置されている職員で、要支援や要介護状態の人がサービスを利用できるよう調整し、ケアプランを作成します。
2.相談支援専門員は、障害者総合支援法にもとづいて、相談支援事業所に配置され、地域移行や地域定着を目指して、障害を持った人がサービスを利用できるよう調整し、プランを作成します。
3.精神保健福祉相談員は、精神保健福祉センター等に配置され、相談に応じたり訪問して必要な援助を行います。なお、精神保健福祉相談員の配置は任意です。
4.退院支援相談員は、精神科病棟に配置され、退院に向けた支援や相談、その他必要な機関との連絡調整を行います。
5.サービス提供責任者は、訪問介護事業所に配置され、介護支援専門員やヘルパー、利用者との調整業務を行います。
以上のことから、正解は1です。
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