精神保健福祉士の過去問
第18回(平成27年度)
現代社会と福祉 問109

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問題

第18回(平成27年度) 精神保健福祉士国家試験 現代社会と福祉 問109 (訂正依頼・報告はこちら)

福祉サービスにおける準市場(疑似市場)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
  • 利用者のサービス選択を支援する仕組みが必要である。
  • サービスの質のモニタリングは不要である。
  • 同一地域におけるサービスの供給者は1つに限定される。
  • 営利事業者やNPOが参入できないよう、規制される。
  • 自治体が、福祉サービスの購入者となることが前提である。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は1です。

準市場(擬似市場)とは、国や自治体の作り上げた医療や福祉などの公的サービスの仕組みの中に、民間を参入させることで、サービス提供者間の競走を促し、効率的で質の高いサービスが提供されるようにしようとするものです。
完全な自由市場とは異なり、サービスの価格が「公定価格」のため自由に価格を設定できないことや、サービスの利用について「利用限度」が設けられることなどがあるため、準市場(擬似市場)と呼ばれます。


1:利用者のサービス選択を支援する情報公開などの仕組みがなくては、一部の事業者にのみ利益が生じたり、利用者が不利益を被る可能生が高まります。よって正解です。

2:利用者への質の高いサービスの提供のためには、モニタリングが必要不可欠です。よって誤りです。

3:準市場では、サービスの提供者間の競争を促すことで、質の高いサービスの供給を狙いとしています。サービスの提供者は複数あることが望ましく、同一地域におけるサービスの提供者が1つに限定されることは望ましくありません。よって誤りです。

4:準市場では、営利事業者やNPOなどの多様な事業者の参入による競争を望んでいます。よって誤りです。

5:自治体は、サービス供給の仕組みを提供することを前提とします。よって誤りです。

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02

正解は1です。

準市場(疑似市場)とは、部分的に市場原理を導入しているものです。

1.利用者がサービスを選択できる仕組みは市場原理として重要な要素といえるため、適切な内容といえます。

2.準市場であっても、サービスの質をより良くするために、モニタリングは必要です。

3.サービスの供給者が1つに限定されてしまうと、利用者の選択肢がなくなり、市場原理が働かなくなってしまうため、適切とはいえません。

4.準市場では、一定の規制の上で、営利事業者やNPOの参入が望まれています。

5.準市場における自治体の役割は、福祉サービスの仕組みを構築し、適切なサービスが行われているか管理・指導することです。福祉サービスの購入者となることが前提ではありません。

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03

正解は1です。

準市場とは、どの事業者からサービスの提供を受けるかの選択権を利用者に与える制度のことです。公的サービスの一律的、画一的、独占的となる欠点を補います。

1→利用者のサービス選択を支援する仕組みが必要です。

2→サービスの質をより高く提供できるよう、モニタリングは必要です。

3→準市場では、利用者が様々なサービスを選択できることとサービス提供者間での競争を促す働きがあります。

4→様々な事業が参入することで競争がうまれ、サービスが活性化していきますので、 営利事業者やNPOが参入できないよう、規制はされません。

5→ 自治体は、福祉サービスの購入者となることが前提ではなく、より良いサービスを提供していくことが役割です。

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04

準市場とは公的サービスに民間などの競争原理を導入した市場のことです。

措置から契約になった介護保険制度に例えて考えるといいでしょう。

1〇 正しいです。 一般的にはバウチャー制度を用いて、サービス料金を下げて個人の選択できる支援を行います。

2× サービスを行う側は民間などに委ねるため、サービスの質を確保するためにモニタリングをして、常に確認をする必要があります。

3× 競争原理を導入している以上、供給者1つにしては機能しません。

4× 競争原理を導入している以上、営利事業者やNPOの参入制限は不適切です。

5× サービスを使う個人が福祉サービスの購入者です。

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