精神保健福祉士の過去問
第19回(平成28年度)
精神保健福祉に関する制度とサービス 問69

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問題

第19回(平成28年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉に関する制度とサービス 問69 (訂正依頼・報告はこちら)

精神保健参与員の役割に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 当初審判において、精神障害者の保健や福祉に関する専門家の立場から意見を述べる。
  • 入院処遇において、対象者の権利や義務の説明を行う。
  • 入院処遇において、対象者の退院許可等に関する申立てを行う。
  • 通院処遇において、ケア会議に出席する。
  • 通院処遇において、処遇終了や通院期間の延長に関する申立てを行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

医療観察法は、重大な犯罪を行ったにもかかわらず心神喪失等で責任能力が問えないため不起訴処分や無罪、執行猶予付きの有罪判決を受けた犯罪者について、鑑定入院、措置入院、精神保健観察等の適切な処遇を行うための法律です。

精神保健参与員は、処遇事件ごとに裁判所から指定された者を言います。

選択肢1. 当初審判において、精神障害者の保健や福祉に関する専門家の立場から意見を述べる。

〇精神保健参与員は、当初審判において、精神障害者の保健や福祉に関する専門家の立場から意見を述べることとなります。

選択肢2. 入院処遇において、対象者の権利や義務の説明を行う。

×入院処遇においては、入院先の多職種チームとなりますが、対象者の権利や義務の説明を行うのは、精神保健福祉士の職務です。

選択肢3. 入院処遇において、対象者の退院許可等に関する申立てを行う。

×入院処遇において、対象者の退院許可等に関する申立てを行うのは、入院先の精神保健指定医の診察の結果に基づき、指定入院医療機関の管理者が行います。

選択肢4. 通院処遇において、ケア会議に出席する。

×通院処遇において、ケア会議に出席するのは、社会復帰調整官、指定通院医療機関の職員、自治体所管課、市町村障害福祉課、生活支援センター、精神保健福祉センター等の職員のほか、本人や家族も参加して納得した形で進められます。

選択肢5. 通院処遇において、処遇終了や通院期間の延長に関する申立てを行う。

×通院処遇において、処遇終了や通院期間の延長に関する申立てを行うのは、保護観察所の長となります。

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02

精神保健参与員の役割は、審判において、精神障害者の保健や福祉に関する専門家の立場から意見を述べることです。

入院処遇や通院処遇において、対象者に説明を行ったり、申立てを行ったりすることはありません。

参考になった数20

03

本設問においては、医療観察法において定められている事項や職種の役割について把握しておく事で正答にたどりつく事ができます。

選択肢1. 当初審判において、精神障害者の保健や福祉に関する専門家の立場から意見を述べる。

適切な内容です。精神保健参与員は、医療観察法第15条に規定された職種であり、処遇事件1件につき一人以上が選任される事が定められています。

選択肢2. 入院処遇において、対象者の権利や義務の説明を行う。

不適切です。入院処遇が決定した場合、対象者に対して権利や義務の説明を行うのはその病院の職員が担当する事となります。主にはその病院に所属する精神保健福祉士の役割となります。

選択肢3. 入院処遇において、対象者の退院許可等に関する申立てを行う。

不適切です。対象者の退院許可等に関する申立てを行うのは、指定入院医療機関の管理者の役割です。

選択肢4. 通院処遇において、ケア会議に出席する。

不適切です。ケア会議に出席するのは保護観察所と指定通院医療機関、精神保健福祉関係の諸機関の担当者の役割です。その他、本人やその家族も加わる事があります。

選択肢5. 通院処遇において、処遇終了や通院期間の延長に関する申立てを行う。

不適切です。通院処遇において、処遇終了や通院機関の延長に関する申立てを行うのは、保護観察所の長の役割となります。

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