精神保健福祉士の過去問
第19回(平成28年度)
社会保障 問135

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第19回(平成28年度) 精神保健福祉士国家試験 社会保障 問135 (訂正依頼・報告はこちら)

諸外国における社会保障制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • アメリカには、国民保健サービス(NHS)と呼ばれる、原則無料の医療保障制度がある。
  • イギリスには、高齢者向けのメディケアという公的な医療保障制度がある。
  • ドイツの介護保険制度では、公的医療保険の加入者が年齢にかかわらず被保険者となる。
  • スウェーデンの老齢年金は、完全積立の財政方式に移行している。
  • フランスの医療保険では、外来診療に要した費用は保険者から直接医療機関に支払われるのが原則である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。

1.国民保健サービス(NHS)と呼ばれる、原則無料の医療保障制度があるのは、イギリスです。

2.高齢者向けのメディケアという公的な医療保障制度があるのは、アメリカです。

3.ドイツの介護保険制度では、公的医療保険の加入者が年齢にかかわらず被保険者となります。

4.スウェーデンの老齢年金は、賦課方式と積立方式からなっています。完全積立ではありません。

5.フランスの医療保険は、患者が医療機関に支払った後、保険者からその費用を払い戻す仕組みになっています。

参考になった数18

02

正答【3】

1.誤答
国民保健サービス(NHS)と呼ばれる、原則無料の医療保障制度があるのは、イギリスです。
アメリカの医療保障制度は、全国民を対象とした医療保障制度はなく、65歳以上の高齢者や障害者に対する「メディケア」、低所得者に対する「メディケイド」があります。


2.誤答
高齢者向けの「メディケア」はアメリカの医療保障制度です。
イギリスでは、税金を主な財源としている国民医療制度(NHS)と呼ばれる原則無料で医療提供する医療保障制度があります。


3.正答
ドイツの介護保険制度は、公的医療保険の被保険者が同時に介護保険の被保険者になります。そのため、年齢にかかわらず被保険者となり給付対象にもなります。
ちなみに、ドイツの公的医療保険は、一般制度(一般労働者・年金受給者・学生等が対象)と農業者疾病保険(自営業者を対象)があります。また、この公的医療保険は、一定以上の所得者や公務員は強制加入ではありません。


4.誤答
スウェーデンの老齢年金は、所得に基づく年金として「所得比例年金」「プレミアム年金」の2種類があり、低所得者や無年金者に対しては、税を財源とする「保証年金」から構成されています。

積立方式になっているのは所得に基づく「プレミアム年金」だけです。「所得比例年金は」賦課方式となっています。


5.誤答
フランスの医療保険では、外来診療に要した費用は、一旦自己負担して、後日費用が戻ってくるという「償還払い」となっています。
なお、現在では、2015年(平成27年)に成立した法律によって、保険者から直接医療機関へ支払う仕組みになってきています。

参考になった数11

03

正解は3になります。
ドイツの介護保険は医療保険と連動しており、医療保険被保険者は強制加入になるので、年齢にかかわらず介護保険の被保険者となります。

1 国民保健サービス(NHS)があるのはイギリスです。国民保健サービス(NHS)は国営の医療機関が医療サービスを無料で行うものですが、近年は財政難などから、自己負担の割合も増えてきているようです。

2 高齢者向けのメディケアという、公的な医療保障制度があるのはアメリカです。また、低所得者を対象として、メディケイドという公的な医療保障制度もありますが、国民の約6割は民間保険に加入していると言われています。

4 スウェーデンの老齢年金は、保険料を納めて受け取る社会保険方式(所得比例年金、積立年金)と条件を満たす全ての人が対象となる税方式(保証年金)から成り立っています。

5 フランスの医療保険は、償還方式をとっているので、医療機関に被保険者が一旦全額支払い、後日戻ってくるという仕組みになっています。しかし、入院費用は日本と同様、自己負担分のみ窓口で支払う方法をとっているようです。

参考になった数3