精神保健福祉士の過去問
第20回(平成29年度)
社会保障 問53

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問題

第20回(平成29年度) 精神保健福祉士国家試験 社会保障 問53 (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、労働者災害補償保険( 以下、「労災保険」という。 )に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔 事例 〕
Aさんは正社員として建設会社に就職した。正社員は他に7名いて、アルバイトとして学生のBさんが雇われている。Aさんは業務上の事由により右足を骨折してしまった。
  • この会社は、正社員が10名以下なので労災保険は適用されない。
  • Bさんは、学生なので労災保険の適用対象にならない。
  • 骨折した事故が労災認定された場合、療養の給付について、Aさんに自己負担はない。
  • 骨折した事故が労災認定された場合、Aさんが治療のため会社を休み、賃金が得られなくなった初日から休業補償給付を受けることができる。
  • 会社が労災保険の保険料を滞納していた場合、Aさんは、労災保険の給付を受けることができない。

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この過去問の解説 (3件)

01

労働者災害補償保険制度(労災)についての問題です。
×1 . 原則として、1人でも労働者を雇用する事業にはすべて適用されます。
×2 . 学生アルバイトでも労災保険の適用対象になります。
〇3 . 骨折した事故が労災認定された場合、療養補償給付として、全額が給付されます。
×4 . 骨折した事故が労災認定された場合、Aさんが治療のため会社を休み、賃金が得られなくなってから、3日間の待期期間を置いて4日目から休業補償給付を受けることができます。
×5 . 会社が労災保険の保険料を滞納していた場合、会社に対して費用徴取が行われ、労働者が労災保険の給付を受けることができないことはないこととなっています。

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02

正解は3です。

1→1人でも労働者を使用する事業所は適用されます(公務員・船員を除くなどある程度の規定はあります)。

2→学生アルバイトも適用されます。

3→骨折した事故が労災認定された場合、療養の給付について、Aさんに自己負担はありません。

4→休業補償給付は休業4日目より支給されます。

5→会社が労災保険の保険料を滞納していた場合でも、Aさんは、労災保険の給付を受けることができます。

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03

正解は3になります。
Aさんは業務上の事由による骨折で、労災認定を受けることが仮定されているので、療養の給付には自己負担は発生しません。通勤災害の場合の療養の給付では、自己負担が発生することがあります。

1 労災保険は労働者を使用している全ての事業に適用されますので、正社員の数が10人以下でも適用されます。ただし、個人経営の農林、畜産、水産事業で5人未満の労働者の場合は、暫定任意適用事業とされています。

2 労災保険の対象は正社員、アルバイトなどの雇用形態に関わらず適用され、職業の種類や雇用している期間にも左右されません。

4 傷病のための休業補償給付は、休業4日目から支給されます。

5 事業主が労災保険の保険料を滞納していたとしても、Aさんは保険給付を受けることができます。労災保険の保険料の負担が被保険者に課されることはありません。

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