正答【5】
1.誤答
精神障害に係る労災請求件数は、2010年度年(平成22年)から脳・心臓疾患に係るものより多くなってきています。
令和元年度では、脳・心臓疾患の労災請求件数は936件、前年度(877件)より増加しているものの、精神障害についてみると、労災請求件数は2060件で、前年度(1820件)より13.2%も増加しています。
2.誤答
妊娠中及び産後の女性の危険有害業務の就業制限を規定しているのは、「労働基準法」です。
第63条では「女性労働者に対する危険有害業務への就業制限」として、母性保護の見地や妊娠、出産、哺育等に有害な業務への就業が制限されています。また、これらの業務のうち女性の妊娠、出産機能に有害な業務については、妊産婦以外の女性についても就業が禁止されています。
労働基準法(女性関係)参照
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/danjokintou/dl/danjyokoyou_s.pdf
男女雇用機会均等法で規定しているのは、「職場における妊娠、出産等に関する言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置(平成29年1月1日施行分)」です。
3.誤答
「労働者の心の健康の保持増進のための指針(メンタルヘルスケア)」は、「労働安全衛生法」に定められています。
労働安全衛生法第70の2第1項の規定に基づき、「事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるよう努めなければならない(第69条)」と、メンタルヘルス対策の推進があげられています。
4.誤答
従業員支援プログラム(EAP)とは、メンタルヘルス不調の従業員を支援するプログラムのことです。
メンタルヘルスに関する教育、相談、専門家への紹介などが行われます。
EAPは、メンタルヘルスケアで重要とされる「4つのケア」の一つである「事業場外資源によるケア」に当てはまります。企業内にEAPスタッフが常駐して従業員の相談に乗るEAPと、EAP会社が企業から業務委託を受けて従業員の相談に乗る外部EAPがあります。
厚生労働省が定める「労働者の心の健康の保持増進のための指針」では以下の「4つのケア」が重要とされています。
①労働者自身が自らのストレスを予防・軽減する「セルフケア」
②管理監督者の行う「ラインによるケア」
③「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」
④事業場外の専門機関の支援を受ける「事業場外資源によるケア」
5.正答
リワークプログラムは、うつ病やストレス関連疾患などで休職中の人を対象に、職場復帰を目指したプログラムです。
心身のコンディションを整えることで職場復帰に向けて体調を整えていきます。また、集中力・注意力・持続力・コミュニケーション能力など、復職に必要な能力の回復や再発予防のために、必要な知識の習得と対応を学びます。