精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
権利擁護と成年後見制度 問83

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問題

第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 権利擁護と成年後見制度 問83 (訂正依頼・報告はこちら)

児童福祉法と「児童虐待防止法」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)「児童虐待防止法」とは、「児童虐待の防止等に関する法律」のことである。
  • 児童虐待の通告義務に違反すると刑罰の対象となる。
  • 立入調査には裁判所の令状が必要である。
  • 親権者の意に反し、2か月を超えて一時保護を行うには、家庭裁判所の承認が必要である。
  • 本人と同居していない者が保護者に該当することはない。
  • 児童虐待には、保護者がわいせつな行為をさせることは含まれない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1(不正解)
刑罰の対象にはならず、この場合適切ではありません。

2(不正解)
立ち入り調査は都道府県知事の権限によって行われるものであり、裁判所の令状は必要ではありません。

3(正解)
記載されている通りです。

4(不正解)
同居していなくても保護者に該当するケースはあります。よってこの場合適切ではありません。

5(不正解)
性的虐待として児童虐待に含まれます。よってこの場合適切ではありません。

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02

①通告義務はありますが、刑罰の対象となることはありません。

②裁判所の令状は必要ありません。児童虐待防止法第9条の立ち入り検査についての規定では「都道府県知事は、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、児童の住所又は居所に立ち入り、必要な調査又は質問をさせることができる。」とされています。

③正しい記述です。児童福祉法33条の一時保護についての規定では「(中略)一時保護を行つた後二月を超えて引き続き一時保護を行おうとするときごとに、児童相談所長又は都道府県知事は、家庭裁判所の承認を得なければならない」とされています。

④児童福祉法において保護者の定義は「児童を現に監護する者をいう」とされており、同居が必須であるとは言えません。
例えば両親が離婚し子どもと別居をしている場合や、学校の寮に入っているケースを想定するとわかりやすいかと思います。

⑤保護者が子どもにわいせつな行為をさせることは性的虐待であり、児童虐待に含まれます。

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03

児童虐待における法律の問題について、基本的な問題になります。

1× 児童虐待防止法6条に児童虐待の通告義務は規定されていますが、罰則はありません。

2× 立入調査には裁判所の令状ではなく、都道府県知事の認可が必要です。
(児童虐待防止法9条)

3○ 正しいです。(児童福祉法33条6項)
一時保護延長には、家庭裁判所の承認とともに都道府県知事への報告も必要です。

4× 同居していなくても、親権を有していれば「保護者」に該当します。
(児童福祉法6条)

5×  児童虐待は「身体・心的・ネグレクト・性的」の4つに分けられます。
保護者による児童へのわいせつな行為は、「性的虐待」に該当します。

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