精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
精神疾患とその治療 問88

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問題

第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問88 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、うつ病患者の訴えとして、適切なものを1つ選びなさい。
  • ただならぬ災害が起ころうとしていることが分かる。
  • 街で人と擦れ違った瞬間に、「私は神だ」と確信した。
  • 自分は、誰か他人の意思によって操られている。
  • 自分の体と他人の体の区別が曖昧になった。
  • 自分は過去に重大な罪を犯したので、罰を受けている。

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この過去問の解説 (3件)

01

1(不正解)
統合失調症の妄想の症状であると言えます。

2(不正解)
統合失調症の妄想の症状であると言えます。

3(不正解)
統合失調症による妄想の症状であると言えます。

4(不正解)
離人・現実感喪失症候群に見られる症状であると言えます。

5(正解)
「罪責感」と「無価値観」がWHOによる疾病分類として記載されています。

参考になった数38

02

正答【5】

1.誤答
ただならぬ災害が起こると予感する、という状況が続いている状態はうつ病患者でみられる症状ではありません。

周囲の世界が何となく変化して何か大きな出来事が起こりそうな予感が続くという状態は「妄想気分」という一次妄想の一つです。
一次妄想は、主に統合失調症でみられる症状で「妄想気分」「妄想知覚」「妄想着想」という3種類に分類されます。


2.誤答
突然ある知覚に対して特別な意味づけされ確信されることは一次妄想の「妄想知覚」です。一次妄想の中でも統合失調症で多く見られる症状です。


3.誤答
統合失調症でみられる「自我障害」のなかの思考奪取による「させられ体験」です。


4.誤答
自分と他者との境界が曖昧になり思考や行動が自分のものか他者のものかわからなくなってしまう症状は「自我障害」が引き起こす症状です。統合失調症でみられます。


5.正答
うつ病では三大妄想という症状が現れます。これは、うつ病の患者さんの自己評価が低下することによって「貧困妄想」「心気妄想」「罪業妄想」がみられます。
過去に重大な罪を犯したと思い込むのは「罪業妄想」になります。

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03

うつ病は、気分の落ち込みが長期間にわたり続いている症状を主としています。抑うつ気分、思考力の低下、意欲の低下などが特徴です。

1.×です。統合失調症の陽性症状の一つで、妄想に該当します。

2.×です。統合失調症の陽性症状の一つで、妄想に該当します。自分に関係がないものをあるように感じる症状があります。

3.×です。統合失調症の陽性症状の一つで、妄想に該当します。誰か別の人に操られている感覚を訴えます。

4.×です。離人・現実感喪失症候群の特徴で、自分の体や心から自分が切り離されたように感じる事が持続的、反復的にある症状です。

5.〇です。うつ病の罪責妄想の症状で、罪を受けていると訴えます。

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