精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
精神疾患とその治療 問89

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問題

第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問89 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、てんかんの診断に最も有用な検査として、正しいものを1つ選びなさい。
  • 脳波検査
  • 頭部CT
  • SPECT(脳血流シンチグラフィ)
  • 脳脊髄液検査
  • 頭部MRI

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この過去問の解説 (3件)

01

1(正解)
てんかんの診断に脳波検査は最も有効です。

2(不正解)
てんかんは頭部の器質的な問題ではなく脳波の異常発生によるものであるため、この場合適切ではありません。

3(不正解)
SPECTは認知症の検査で主に行われる検査です。

4(不正解)
脳脊髄液検査は髄膜炎や脳炎の検査として行われます。

5(不正解)
頭部MRIは脳梗塞やくも膜下血腫、認知症の検査として行われます。

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02

正答【1】

てんかんの診断は基本的に問診と脳波によって診断されます。そしててんかんの原因を調べたり治療方針を立てるために頭部の画像検査などのさまざまな検査が行われます。


1.正答 
てんかん発作は、脳の神経細胞が過剰に興奮することによりおこるため、脳波検査が必須です。
発作時には正常とは異なる大きな電流が流れますが、発作でないときにも特徴的なさまざまな脳波異常が検知できます。


2.誤答 
頭部CTは数分で終了し、脳の石灰化、出血、 腫瘍の有無などがわかるため救急の場合には有用な検査です。けいれんや残存する意識障害の原因を速やかに明らかにする必要があるときに使われます。


3.誤答 
SPECT(脳血流シンチグラフィ)は、てんかんの外科的手術の際や詳しく調べるときに用いられる脳の血流を調べることのできる検査です。
てんかん発作の原因となる脳の部位では血流の変化が起こっています。脳の血流の変化からてんかんの原因部位を明らかにすることができます。


4.誤答 
脳脊髄液検査 は、自己免疫性機序によるてんかん発作(自己免疫性てんかん)の診断においては、脳脊髄液検査を行い髄液中の炎症を確認します。


5.誤答
頭部MRIは、頭部CT同様に脳の出血、腫瘍、石灰化などの異常がわかるので、てんかんの原因が調べられます。
頭部MRIは小さな病変の描出能力では中枢神経疾患の画像診断ツールのなかでもっとも優れています。

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03

1.〇です。

てんかんの検査のなかで、脳波の検査が最も適切な方法です。人間の脳は、安静時でも活動時でも微弱の電気が流れ働いています。そのため、てんかん発作や薬の効果は脳波を調べると把握できます。

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