精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
精神保健の課題と支援 問99

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問題

第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健の課題と支援 問99 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、2016年(平成28年)の自殺対策基本法改正によって新たに加えられた内容として、正しいものを2つ選びなさい。
  • 精神科医の診療を受けやすい環境の整備
  • 自殺未遂者の再企図防止のための施策
  • 心理的負担を受けた場合の対処方法を身に付けるための児童生徒に対する教育
  • 自殺者又は自殺未遂者の親族等への支援に必要な施策
  • 都道府県及び市町村は、自殺対策計画を定めること

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この過去問の解説 (3件)

01

2016年の自殺対策基本法改正によって新たに加えられた内容としては、以下の2点が挙げられます。

・それまでは国だけに義務付けられていた自殺対策の計画策定を、都道府県や市町村にも義務付けた(第13条)。

・学校は、保護者・地域住民等との連携を図りつつ、各人がかけがえのない個人としてともに尊重し合いながら生きていくことについての意識の涵養等に資する教育・啓発・困難な事態、強い心理的負担を受けた場合等における対処の仕方を身につける等のための教育・啓発その他児童・生徒等の心の健康の保持に係る教育・啓発を行うように努める(第17条)。

よって、3と5が正しいものとなります。

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02

正答【3.5】
2016年(平成28年)の自殺対策基本法改正の目的は、「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して、これに対処していくことが重要な課題となっていること」


1.誤答 
自殺の恐れのあるものに対して精神科医の診療を受けやすい環境を整えるという現状の法律に加え、精神科医とその地域の心理・保健福祉等に関する専門家、民間団体等との連携を図り、適切な精神保健医福祉サービスを受けられるようにすることが追加されています。(第18条〔医療提供体制の整備〕)


2.誤答 
自殺未遂者の再企図防止のための施策は、改正前からの重要な施策です。


3.正答
心の健康の保持に係る施策として教育及び啓発の推進、相談体制の整備などが規定されています。
学校は、児童生徒が困難な事態や心理的負担を受けた場合等のおける対処の仕方を身に着ける等のための教育・啓発、児童・生徒などの心の健康の保持に係る教育・啓発を行うよう努めることが規定されています。
(第17条〔心の健康の保持に係る教育・啓発の推進等〕


4.誤答
自殺者又は自殺未遂者の親族等への支援に必要な施策は改正前から重点施策とされています。


5.正答
「都道府県・市町村は、それぞれ都道府県自殺対策計画・市町村自殺対策計画を定める」ことと市町村自殺対策計画が追加されています。
(第13条)〔都道府県自殺対策計画等〕

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03

2016年(平成28年)の自殺対策基本法改正は、2006年に成立した同法を抜本的に改正したものです。これまでの国中心の法体系から都道府県自殺対策計画及び市町村自殺対策計画の策定等を定め、さらに基本的施策を拡充し、自殺対策の推進に必要な組織の整備を図る目的があります。

1.×です。設問のような内容は明記されていません。

2.×です。再企図防止のための施策は取られていますが、この法律には明記されていません。

3.〇です。同法第1条「学校は、保護者・地域住民等との連携を図りつつ、各人がかけがえのない個人としてともに尊重し合いながら生きていくことについての意識の涵養等に資する教育・啓発・困難な事態、強い心理的負担を受けた場合等における対処の仕方を身につける等のための教育・啓発その他児童・生徒等の心の健康の保持に係る教育・啓発を行うように努める」と明記されています。

4.×です。この設問の改正内容ではありません。

5.〇です。第13条にはこれまでの国中心の法体系から都道府県自殺対策計画及び市町村自殺対策計画の策定等を定め、さらに基本的施策を拡充し、自殺対策の推進に必要な組織の整備を図る目的のための改正である主旨が明記されています。

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