精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問106

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問題

第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問106 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)が新たに提唱したノーマライゼーションの理念として、適切なものを1つ選びなさい。
  • 障害がある人たちに、障害のない人々と同じ生活条件をつくり出す。
  • 社会で主流となっている、毎日の生活条件に近い環境での暮らしを目指す。
  • 自己決定と選択権が最大限尊重されている限り、人格的には自立しているとみなす。
  • 社会に完全かつ効果的に参加し、社会に受け入れられるようにする。
  • 社会的に価値を低められている人々に、社会的役割をつくり出す。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答【5】

1.誤答
これは、「1959年法」と呼ばれる法律に「ノーマライゼーション」という言葉を盛り込んだ、ノーマライゼーションの父といわれるデンマークのバンク・ミケルセンの理念です。
障害がある人たちでも障害のない人と同じ生活や権利が保障される社会を作り出すことを提唱しています。


2.誤答 
これは、「ノーマライゼーションの8原則」を提唱したスエーデンのベンクト・ニィリエ(ニルジェ)の理念です。
障害があっても住居や教育、労働環境、余暇の過ごし方、生活リズムなど日常生活の条件をできる限り障害のない人と同じようにすることを目的としています。


3.誤答
1970年代にアメリカのカリフォルニア大学バークレー校で障害を持つ大学生が始めた運動である「自立生活運動(IL運動)」の概念です。


4.誤答
すべての障害者の人権及び基本的自由、平等を確保し法会社の尊厳を尊重することを目的とする「障害者の権利に関する条約」の第三条の一般原則に明記されています。


5.正答
ドイツのヴォルフェンスベルガーによるノーマライゼーションの理念です。
社会的に価値を低められている人々に、社会的役割をつくり出すことを目指す、「ソーシャル・ロール・バロリゼーション」という概念を提唱しました。

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02

正解は5です。
ヴォルフェンスベルガーはノーマライゼーションの発展に寄与し、社会的に価値を低められている人々に、社会的役割をつくり出すことを目指す、「ソーシャル・ロール・バロリゼーション」という概念を提唱しました。

1. ノーマライゼーションについて初めて提唱した、デンマークのバンク-ミケルセン (1959) は、ノーマライゼーションを「障害がある人たちに、障害のない人々と同じ生活条件をつくりだすこと」と定義しました。

2. スウェーデンのニィリエ (1969) はノーマライゼーションを、「障がい者が、社会で主流となっている毎日の生活条件に近い環境での暮らしを送ること」としました。

3. 1960年代にアメリカで起きたIL運動における、自立生活の概念です。

4. この文言は、障害者の権利に関する条約第三条に述べられています。

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03

ノーマライゼーションについては、様々な学者や取り組みに関する出題がありますので、広く深い学習が必要になります。

1.×です。「障害がある人たちに、障害のない人々と同じ生活条件をつくり出す」と提唱したのはノーマライゼーションの父バンク・ミケルセンです。

2.×です。ニィリエはノーマライゼーションを「社会の主流となっている規範や形態にできるだけ近い,日常生活の条件を知的障害者が得られるようにすること」と定義しました。

3.×です。1960年の自立生活運動の「自立とは自己決定である」という考え方に関する記載です。

4.×です。2014年障害者の権利に関する条約第三条(c)「社会に完全かつ効果的に参加し、及び社会に受け入れられること。」の記述になります。

5.〇です。ヴォルフェンスベルガーは「ソーシャル・ロール・バロリゼーション」を提唱し、社会的に価値を低められている人々に、社会的役割をつくり出す、とノーマライゼーションを発展させました。

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