精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問120

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問題

第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問120 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、精神科病院の退院後生活環境相談員(精神保健福祉士)の業務として、適切なものを2つ選びなさい。
  • 本人が退院を希望してから、ピアサポーターと交流できる機会を設ける。
  • 退院に向けた意欲の喚起や相談支援を行う。
  • 退院日が決まった段階で、地域援助事業者に支援を依頼する。
  • 地域相談支援の利用に当たり、地域移行支援計画を作成する。
  • 地域生活のための、クライシスプランを検討する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2と5です。

1.退院後生活環境相談員は、入院時から退院にむけた援助を開始します。ピアサポーターとの交流は、退院意欲の喚起に繋がるなどの効果があり、入院者本人が退院を希望する前から取り入れるとよいと考えられます。よって選択肢1は適切ではありません。

2.退院後生活環境相談員は、医療保護入院者が入院後7日以内に選任され、退院に向けた意欲の喚起や具体的な取り組み行程の相談を積極的に行い、退院促進に努めます。よって選択肢2は適切です。

3.退院後生活環境相談員は、入院者が退院後に利用する障害福祉サービスなどについて、早期から相談し、計画的に進める必要があります。よって選択肢3は適切ではありません。

4.地域移行支援は、障害者総合支援法の地域相談支援に位置づけられます。地域移行支援計画を作成するのは、退院後生活環境相談員ではなく、指定一般相談支援事業者です。よって選択肢4は適切ではありません。

5.クライシスプランとは、退院後に起こりうる問題に対する自己対処や支援者の対応について、合意に基づき作成する計画のことです。適切な対処ができるように、本人や家族、支援者が共通の認識を持つことができ、有用です。よって選択肢5は適切です。

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02

正解は、2・5 です。

1 退院後生活環境相談員は、入院早期から退院へ向けて継続した関わりを持ち、患者との信頼関係の構築などを図っていく必要があります。そのため、本人が退院を希望してからというのは不適切です。

2 記述の通りです。退院後生活環境相談員は、早期治療・早期退院を目指します。

3 退院後生活環境相談員は、退院日が決まった段階ではなく、治療中の段階から退院後の生活に向けて地域援助事業者と連携をとっていく必要があります。

4 地域以降支援計画を作成するのは、指定一般相談支援事業者です。

5 クライシスプラントは、患者が退院後に再発などの症状が出現した際に迅速に対応できるための計画です。患者と関係者で共有し、地域生活の定着に繋げていきます。そのため、作成しておくことは適切です。

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03

正解は2,5です。
退院後生活環境相談員は、精神保健福祉法において精神科病院への設置が定められており、医療保護入院者の退院支援の中心的役割を果たしています。

1. 退院後生活環境相談員は、医療保護入院者が入院後7日以内に選任され、「退院前」から、退院後に利用する障害福祉サービスの相談を行い、「退院促進に努め」ます。

3. 退院後生活環境相談員は、 医療保護入院者が退院後に利用する障害福祉サービス及び介護サービスについて「退院前」から相談し、地域援助事業者を紹介するよう努める必要があります。

4. 地域移行支援計画を作成するのは、指定一般相談支援事業者です。 都道府県、指定都市、中核市によって指定された指定一般相談支援事業者は、入所施設に入所している障害者、または精神科病院に入院している精神障害者を対象に、地域移行支援を行います。

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