精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
精神保健福祉に関する制度とサービス 問155
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問題
第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉に関する制度とサービス 問155 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Lさん(35歳、女性)の勤める会社は、社員の業務負担が過重になっていた。その中で、Lさんは、週末も休みを取れず毎日終電で帰宅する生活を送り、過労で仕事に集中できなくなっていた。ある日Lさんは、商品の発注を誤り、多額の損失を出してしまった。Lさんはその責任を問われ、社内の人間関係も悪化する中で事後対応に3か月間当たった。Lさんはある朝から出勤できなくなり、Y病院の精神科を受診したところ、うつ病と診断された。業務負担以外には、心理的負荷の掛かる出来事はなかった。
Y病院のM精神保健福祉士は、Lさんは、「心理的負荷による精神障害の認定基準」に該当しているのではないかと考えた。M精神保健福祉士はLさんと一緒に所定の書類を作成し、Z機関に提出するように勧めた。
Lさんからの書類を受理したZ機関は、審査を行った上で業務中の災害と認定した。この認定を受けたことによって、LさんはY病院に支払っていた治療費を、後日、全額受け取ることができた。
Lさんはしばらく休職して、退職した。Lさんは一人暮らしで、友人は仕事や子育て等で忙しく、人と話ができる居場所が欲しいと考えるようになった。Lさんは通院時にM精神保健福祉士に相談し、M精神保健福祉士はケアマネジメントを実施する役割を担っているU機関を紹介した。U機関のA相談支援専門員(精神保健福祉士)は、Lさんが希望する生活を丁寧に聞き取りながら、Lさんがより豊かに生活していくことができるように計画を作成した。そこには、就労継続支援B型事業所及び地域活動支援センターの利用や、Lさんが自らの体験をいかした活動を行うこと、一人暮らしの人が集まる食事会に参加することなどが盛り込まれていた。(※3)
活動への参加を通してもう一度働きたいと考えたLさんは、自分のペースで仕事のできる再就職先を見付け新たな生活をスタートさせた。
次のうち、A相談支援専門員(精神保健福祉士)が作成した計画(※3)として、正しいものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Lさん(35歳、女性)の勤める会社は、社員の業務負担が過重になっていた。その中で、Lさんは、週末も休みを取れず毎日終電で帰宅する生活を送り、過労で仕事に集中できなくなっていた。ある日Lさんは、商品の発注を誤り、多額の損失を出してしまった。Lさんはその責任を問われ、社内の人間関係も悪化する中で事後対応に3か月間当たった。Lさんはある朝から出勤できなくなり、Y病院の精神科を受診したところ、うつ病と診断された。業務負担以外には、心理的負荷の掛かる出来事はなかった。
Y病院のM精神保健福祉士は、Lさんは、「心理的負荷による精神障害の認定基準」に該当しているのではないかと考えた。M精神保健福祉士はLさんと一緒に所定の書類を作成し、Z機関に提出するように勧めた。
Lさんからの書類を受理したZ機関は、審査を行った上で業務中の災害と認定した。この認定を受けたことによって、LさんはY病院に支払っていた治療費を、後日、全額受け取ることができた。
Lさんはしばらく休職して、退職した。Lさんは一人暮らしで、友人は仕事や子育て等で忙しく、人と話ができる居場所が欲しいと考えるようになった。Lさんは通院時にM精神保健福祉士に相談し、M精神保健福祉士はケアマネジメントを実施する役割を担っているU機関を紹介した。U機関のA相談支援専門員(精神保健福祉士)は、Lさんが希望する生活を丁寧に聞き取りながら、Lさんがより豊かに生活していくことができるように計画を作成した。そこには、就労継続支援B型事業所及び地域活動支援センターの利用や、Lさんが自らの体験をいかした活動を行うこと、一人暮らしの人が集まる食事会に参加することなどが盛り込まれていた。(※3)
活動への参加を通してもう一度働きたいと考えたLさんは、自分のペースで仕事のできる再就職先を見付け新たな生活をスタートさせた。
次のうち、A相談支援専門員(精神保健福祉士)が作成した計画(※3)として、正しいものを1つ選びなさい。
- 処遇実施計画
- 地域移行支援計画
- サービス等利用計画
- 居宅サービス計画
- 個別支援計画
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この過去問の解説 (3件)
01
1.処遇実施計画とは、医療観察法において重大な他害行為に該当するが、入院によらない医療又は退院が許され入院によらない場合に、処遇に関して作成する計画です。保護観察所の長が定めなければならないとされています。Lさんは医療観察法の対象に該当しないため、適切な選択肢ではありません。
2.地域移行支援計画とは、障害者支援施設や病院などに入所・入院している障害者などに対し、地域における生活に移行するための支援に関して作成される計画です。
3.Lさんが退職後に希望する生活を実現するために、利用するサービス内容についての計画を作成したので、適切です。
サービス等利用計画とは、障害者総合支援法に基づいた計画で、クライエントやその家族の希望、アセスメントで把握された課題などを明らかにし、地域での障害者福祉サービス体制などを勘案して作成されます。
4.居宅サービス計画とは、ケアプランとも呼ばれ、介護保険制度における要介護者に対するサービス計画のことです。Lさんは35歳であり、介護保険制度の対象者には該当しないため、適切な選択肢ではありません。
5.個別支援計画とは、利用しているサービスの種類別に作成する計画であり、本事例でA相談支援専門員(精神保健福祉士)が作成した計画とは異なります。
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02
1.×
処遇実施計画とは、保護観察所の社会復帰調整官が中心となって、指定通院医療機関や都道府県・市町村などの精神保健福祉関係の諸機関と協議して作成します。対象となる一人ひとりの病状や生活環境に応じて必要となる医療、精神保健観察、援助の内容などを記載します。実施計画の内容については、本人への十分な説明と理解が求められます。また、作成後も処遇の経過に応じて関係機関相互が定期的に評価し、見直しを行うことが必要です。
2.×
地域移行支援計画とは、利用者の具体的な意向の聴取や、精神科病院・入所施設等の関係者との個別支援会議の開催等を踏まえて作成するものです。地域移行支援は都道府県知事(指定都市市長、中核市市長)が指定する一般相談支援事業を行う者(指定一般支援事業者)により実施されます。この指定一般支援事業者の従事者(主に相談支援専門員)が地域移行支援計画を作成します。地域移行支援の対象者は、長期に入院していることから支援の必要性が相対的に高いと見込まれる一年以上の入院者が中心となります。
3.○
サービス等利用計画とは、障害福祉サービスの支給決定を受けている人が、地域で生活していく時に必要となる様々なサービス等を上手に活用するために作る計画(トータルプラン)のことです。相談支援専門員は、障害者が地域で自立した生活を維持・継続するために、障害者のニーズを把握し、サービス利用計画を作成します。計画が作成された場合、その内容は、行政機関がサービスの支給決定を行う際の参考とするほか、実際のサービス利用時には、支援者の共通目標となります。
4.×
居宅サービス計画とは、利用者が、いつ、どこで、どんなサービスをどのくらい利用するのかを決めるものです。ケアマネジャーが利用者と面接して、問題点や課題を把握し、家族やサービス事業者を含めた話し合いを行って作成します。
5.×
個別支援計画とは、指定障害者福祉サービス事業者が、利用者の意向、適性、障害の特性その他の事情を踏まえて作成するものです。サービス管理責任者には、個別支援計画の策定や評価の義務があります。
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03
正解は3.サービス等利用計画になります。
1.×です。保護観察所が,指定通院医療機関や,都道府県・市町村などの精神保健福祉関係の諸機関と協議して作成する計画書を「処遇実施計画」といいます。
2.×です。地域移行支援計画は、障害者支援施設等に入所している障害者や、精神科病院に入院している精神障害者が地域生活に移行する際の相談や支援で作成する計画書です。
4.×です。居宅サービス計画は、介護保険制度でケアマネジャーが介護サービスを利用する時に作成されるケアプランと呼ばれるものです。対象は40歳以上です。
5.×です。個別支援計画は利用するサービスが対象者それぞれに作成する計画書です。
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