精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
精神障害者の生活支援システム 問160
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問題
第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 精神障害者の生活支援システム 問160 (訂正依頼・報告はこちら)
統合失調症のため精神科クリニックに通院しているBさん(23歳、男性)は、クリニックの精神保健福祉士から、精神障害のある若者たち自身がそれぞれ費用を出し合って、地域で自主的に運営している「若者の会」を紹介された。
「若者の会」では、軽食を持ち寄ってゲームや会話を楽しむ活動を行っている。
また、そこには自分の生きづらさや将来への希望など何でも話せる雰囲気があり、当事者だからこそできる共感や支え合いがある。Bさんは「若者の会」に興味を持った。
次のうち、「若者の会」の活動に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
「若者の会」では、軽食を持ち寄ってゲームや会話を楽しむ活動を行っている。
また、そこには自分の生きづらさや将来への希望など何でも話せる雰囲気があり、当事者だからこそできる共感や支え合いがある。Bさんは「若者の会」に興味を持った。
次のうち、「若者の会」の活動に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
- アドボカシー
- ピアサポート
- ソーシャルグループワーク
- ゲートキーパー
- フォーマルサポート
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この過去問の解説 (3件)
01
1.アドボカシーは、「権利擁護機能」「代弁機能」などと訳され、自身で権利やニーズを伝えることが困難なクライエントに代わり、関係者に訴えかけたり変革を求めることです。
2.ピアサポートは、同じ立場の当事者相互の支え合いのことであり、「若者の会」の活動と合致します。(ピアとは「同輩」という意味です。)
3.ソーシャルグループワークとは、グループを活用した援助技術の体系のひとつで、意図的な専門職の介入があります。当事者による自主的な運営を行っている「若者の会」は合致しません。
4.ゲートキーパーとは、自殺の危険を示すサインに気づき、傾聴、声かけ、見守りなどの適切な対応を図ることができる人のことです。
5.「若者の会」は当事者による自主的な運営を行っているグループであり、インフォーマルなサポートが提供される場です。よって、フォーマルサポートには該当しません。
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02
1.×です。アドボカシーは権利擁護、代弁機能のことを指します。立場が弱い、権利侵害されている人に変わって支援者が行動することです。
2.○です。ピアサポート当事者や同じ境遇の人たちが集まって、共通の悩みを共有したり、同じ立場だからこそ感じる不安や課題に対して支え合う組織です。
3.×です。ソーシャルグループワークとは、支援者がグループとしての相互作用の力を活用し、メンバーを直接的、間接的に支援する技法のひとつです。
4.×です。自殺企図者のサインに気付いて、適切な対応を図ることのできる人のことです。命の番人ともいえます。
5.×です。フォーマルサポートとは、公的な機関がおこなう、公的なサービスのことです。行政や制度、法律や公的資源のことです。
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03
この「若者の会」の活動をピアサポートといい、正解は2となります。
1.×
アドボカシー(権利擁護)とは、クライエントの権利侵害に関する諸問題に対して、権利の明確化、権利の救済・形成、権利保障に必要な支援体制・能力の強化などによって解決を図る活動の総体をいいます。
2.○
ピアサポートとは、同じような共通項と対等性を持つ同士(ピア)の支え合いを指す言葉です。
3.×
ソーシャルグループワークとは、社会福祉援助技術の方法の一つで、利用者と直接接しながら援助を行う直接援助技術の中の集団援助技術のことです。興味や年齢を同じくする個人が自発的あるいは人為的に小集団を作り、グループ構成員の対人的相互関係やプログラムを通じて、各個人が人格的に成長・発達することを目的としています。グループ構成の基本的条件として、側面的な援助者としてのグループワーカーがいる地域社会や施設で行うこととしています。
4.×
ゲートキーパーとは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応(悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞き、必要な支援につなげて見守る)を図ることができる人のことで、「命の門番」とも位置付けられています。一人でも多くゲートキーパーとしての意識を持ち、専門性の有無に関わらず、それぞれの立場でできることから進んで行動を起こしていくことが自殺対策につながります。
5.×
フォーマルサポートとは、国などの公的機関が行う、制度に基づいた、専門職による公的な各種サービスの総称をいいます。
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