問題
〔事例〕
Cさん(25歳、男性)は、18歳(大学1年生)の時に駅の階段から転落し、脳挫傷による高次脳機能障害と診断された。
Cさんは、大学で障害学生支援のサポートを受け、無事に卒業し地元企業に就職した。ところが、頼まれたことをすぐに忘れたり、作業の手際が悪かったりすることから、上司に注意されることが続いた。Cさんは、就職後、半年で出社できなくなり退職した。Cさんは家に引き籠り、「あの時死んでおけばよかった」と母親に訴えるようになった。母親から相談を受けたV病院の医師は、同病院の職員で「障害者総合支援法」に基づく高次脳機能障害者の社会復帰のために専門的相談支援を行うD支援コーディネーター(精神保健福祉士)を紹介した。(※2)
母親の強い勧めで、V病院に出向いたCさんは、D支援コーディネーターと話をするなかで、以前は簡単にできたことがうまくできないいらだちや、就労に挑戦したいという気持ちを打ち明けるようになった。仕事に対して意欲的になったCさんは、W事業所を利用し、一般企業での就職を果たした。
しかし、Cさんは、新しい職場になかなか馴染めず孤立してしまい、家でも母親に向かって大声で怒鳴るようになった。Cさんの支援を行っていたW事業所の職員は、Cさんの自宅や会社を訪問し連絡調整を図った。これらの働き掛けもあり、上司や同僚もCさんの障害への理解を深め、Cさんも会社に少しずつ馴染んでいった。Cさんは、両親とも穏やかな時間を持てるようになった。
次のうち、D支援コーディネーターの業務が位置づけられる事業(※2)として、最も適切なものを1つ選びなさい。