正答【5】
1.誤答
若年者の体全体の水分量(人体の約6割)に比べて高齢者の体全体の水分量は(人体の約5割)と少なくなります。
理由として、高齢者は細胞内や筋肉など体液をためる機能を持つ組織が減少していくため体内の水分量が少なくなります。また、体内の水分量をコントロールする腎臓の働きの低下や、感覚機能の低下も関係していきます。
2.誤答
高齢者になると感覚機能が低下(口渇中枢の減退)してきます。そのため、のどの渇きを感じにくくなり水分摂取量が大幅に減少して脱水症になるリスクが高くなります。
3.誤答
高齢者の1日の水分摂取量は、若年者より少なくなります。
高齢者になると心身機能の低下から食欲不振などで摂取する水分量や塩分量が不足しがちです。
また、誤嚥や失禁を恐れて水分摂取を控えている、のどの渇きを感じにくくなるなど、1日の水分摂取量は少なくなっていきます。
4.誤答
降圧利尿剤は、体内の体液量を減らす働きがあります。そのため過度の降圧利尿剤の服用は脱水の原因になります。
さらに、高血圧・糖尿病などの基礎疾患のある高齢者は、治療薬に利尿作用がある薬剤もあるので脱水になりやすい傾向になります。
高齢者は、もともと体液量をコントロールしたり貯蔵機能が低下しているため、若い頃より体液量が少なくなっています。水分摂取量も少なくなってきているので降圧利尿剤の服用には注意が必要です。
5.正答
腎臓は、体内の余分な水分や電解質、老廃物などを尿として体外に排泄して水分量や体液の電解質のバランスを保つ働きもあります。そして、必要な水分と電解質は再吸収することで、体内を一定の環境に維持しています。
高齢者は、加齢により腎機能が低下し、再吸収能力が衰えているため、体内の水分の再吸収が少なくなってきています。