精神保健福祉士の過去問
第22回(令和元年度)
現代社会と福祉 問30

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問題

第22回(令和元年度) 精神保健福祉士国家試験 現代社会と福祉 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

文部科学省の「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針」(2017年(平成29年))で示された不登校児童生徒への支援に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
  • 不登校児童生徒が学校へ登校するという結果を、第一の目標としている。
  • 不登校児童生徒の意思を十分に尊重し、その状況によっては休養が必要な場合があることに留意する。
  • 不登校児童生徒の実態に配慮した教育を実施する「特例校」の設置を促進している。
  • 不登校児童生徒や保護者のプライバシーの保護に配慮して、学校や教育委員会による家庭訪問は控える。
  • 「チーム学校」体制の整備を、スクールソーシャルワーカーのリーダーシップの下で推進する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2・3です。

選択肢2について、「例えばいじめられている児童生徒の緊急避難としての欠席が弾力的に認められてもいい」との例も交えて説明されています。

また選択肢3については、「不登校児童生徒の実態に配慮した特色ある教育課程を編成し、教育を実施する学校(特例校)」の設置促進が明記されています。

その他の選択肢については、以下の通りです。

1.選択肢にあるような目標は掲げられていません。
不登校児童生徒のさまざまな実情を踏まることや、豊かな学校生活を送り安心して教育を受けられるような環境整備が明記されています。

4.不登校児童生徒や保護者の意思を尊重しつつ、家庭訪問などを行い状況把握をすることが推進されています。

5.スクールソーシャルワーカーではなく、「校長のリーダーシップの下」でチーム学校体制の整備が推進されています。

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02

正答【2.3】

義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針 参照
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/__icsFiles/afieldfile/2017/04/17/1384371_1.pdf


1.誤答 
基本指針では、不登校児童生徒が行う多様な学習活動の実情を踏まえ、個々の不登校児童生徒の状況に応じた必要な支援が行われるようにすることが重要とされています。
そして、支援に関しては登校という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があると明記されています。


2.正答
不登校に至る原因やきっかけは多様で複雑であるため、不登校児童生徒に対する支援を行う際は、当該児童生徒の意思を十分に尊重し、その状況によっては休養が必要な場合(いじめられている生徒への緊急避難など)があることも留意する必要があります。
その際には、その後の学習に支障がないように配慮することが必要とされています。


3.正答 
基本方針では、不登校児童生徒に対する多様で適切な教育機会の確保として「特例校」や「教育支援センター」の設置促進が行われています。
特例校とは、不登校児童生徒の実態に配慮した特色ある教育課程を編成し、教育を実施する学校です。


4.誤答
不登校は、その要因・背景が多様・複雑であることから、不登校児童生徒に対する効果的な支援を行うためには、状況(きっかけ・継続理由・学校外の学習活動など)の把握が必要となります。
そのため、個人のプライバシーの保護に配慮しつつ、原則として不登校児童生徒や保護者の意思を尊重し、家庭への訪問による把握を含めた学校や教育委員会による状況把握を推進することとなっています。

5.誤答
「チーム学校」とは、学校や教員がスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門スタッフ等と不登校児童生徒に対する支援等について連携・分担する体制のことであり、「校長のリーダーシップ」のもと推進していきます。

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03

正解は『2』と『3』です。

2→「多様で適切な学習活動の重要性及び休養の必要性を踏まえた支援」において、不登校児童生徒の意思や状況に留意し、場合によっては休養を取らせるなど、個々に応じた支援を行なうことが大切だとしています。

3→「不登校児童生徒に対する多様で適切な教育機会の確保」において、不登校児童生徒の実態に配慮した特例校を設置し、特色ある教育課程を編成することを促進しています。


その他の選択肢の解説は以下のとおりです。

1→学校に登校するという結果だけでなく、不登校児童生徒が自分の進路を主体的に捉え、社会的に自立することを目標するべきだと述べています。

4→プライバシーに配慮し、不登校児童生徒や保護者の意思を尊重しながら、家庭訪問を含めた状況把握・支援を行なうべきだとしています。

5→「チーム学校」体制の整備は、校長のリーダーシップのもと、学校や教員がスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーらと連携して進めることが大切だと述べています。

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