精神保健福祉士の過去問
第22回(令和元年度)
地域福祉の理論と方法 問41
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問題
第22回(令和元年度) 精神保健福祉士国家試験 地域福祉の理論と方法 問41 (訂正依頼・報告はこちら)
事例を読んで、N市社会福祉協議会の福祉活動専門員(社会福祉士)が行ったアウトカム評価として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
N市では、近年ひきこもりに関する相談が増加する一方、具体的な支援活動が市内に不足していることが課題となっていた。そのため、ひきこもりの人やその家族に対する支援活動の拡大を目的として、N市社会福祉協議会が行政の補助金を得て、計6回の講義・見学等からなるひきこもりサポーターの養成研修を企画・実施することになった。初めての取組であることから、行政からプログラム評価の枠組みを用いて、研修のアウトカム評価を行うことが求められた。
〔事例〕
N市では、近年ひきこもりに関する相談が増加する一方、具体的な支援活動が市内に不足していることが課題となっていた。そのため、ひきこもりの人やその家族に対する支援活動の拡大を目的として、N市社会福祉協議会が行政の補助金を得て、計6回の講義・見学等からなるひきこもりサポーターの養成研修を企画・実施することになった。初めての取組であることから、行政からプログラム評価の枠組みを用いて、研修のアウトカム評価を行うことが求められた。
- ひきこもりに関する理解度を測る調査票を作成し、養成研修受講前の受講者の理解度を計測する。
- 養成研修終了後に、支援活動に取り組み始めた受講者の人数とその活動内容を把握する。
- 養成研修の実施回数及び内容が、当初企画したとおりに実施されているかを確認する。
- 養成研修終了後に、N市の市民を対象としたアンケート調査により、ひきこもりに関する市民の意識を把握する。
- 養成研修終了後に、N市内でひきこもり状態から就業に至った人数を把握し、就業による経済効果と補助金額との差を計測する。
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この過去問の解説 (3件)
01
アウトカム評価とは「結果・成果」のことで、今回の事例ではひきこもりに対する具体的な支援活動の拡大につなげることが評価の指標になります。
1.誤答
養成研修受講者のひきこもりに関する理解度を計測することが直接、具体的な支援活動の拡大につながるとは言えません。また、研修のアウトカム評価を行うなら受講前後の理解度を計測する必要があります。
2.正答
養成研修終了後に支援活動にと組み始めた受講者の人数や活動内容を把握することは、支援活動拡大のための養成研修のアウトカム評価であり正答です。
3.誤答
今回のアウトカム評価の指標と実施回数や内容は関係ありません。
4.誤答
今回のアウトカム評価の指標とひきこもりに関する市民の意識調査は適切ではありません。
5.誤答
就業による経済効果はアウトカム評価の指標として適切ではありません。また、養成研修が直接ひきこもりの中業に結び付くわけではありません。
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02
ひきこもりの人とその家族に対する支援活動の拡大を目的としているため、養成研修終了後に支援活動に取り組み始めた受講者の人数とその活動内容を把握することは、適切なアウトカム評価だと言えます。
その他の選択肢の解説は以下のとおりです。
1→養成研修を受ける前と受けたあと両方の理解度を計測し、比較する必要があります。
3→養成研修が企画どおりに行なわれているかだけを確認したところで、成果は測定できません。
4→今回は支援活動の拡大を目的に評価を行うため、養成研修後にひきこもりに関する市民の意識調査を行うことは適切とは言えません。
5→評価の目的は、支援活動が拡大したか否かを測定すること。就業による経済効果と補助金額との差を計測することは、適切なアウトカム評価ではありません。
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03
この設問でのアウトカム評価とは、「養成研修を実施したことでもたらされた結果・成果」のことをいいます。
そのため、研修終了後に実際に活動に取り組んだ人数や活動内容の把握は、アウトカム評価であるといえます。
その他の選択肢については、以下の通りです。
1.養成研修受講前の理解度を計測することは、アウトカム評価ではありません。研修を受講した前と後の両方について理解度を計測する必要があります。
3.実施回数等が計画とおりに実施されたのかを確認しても、アウトカム評価にはなりません。
4.市民に対するアンケートや意識調査は、養成研修のアウトカム評価とは関係がないため、誤りです。
5.今回は養成研修についてのアウトカム評価ですので、研修に参加した人について評価する必要があります。
そのため、選択肢の内容は誤りです。
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