精神保健福祉士の過去問
第22回(令和元年度)
精神疾患とその治療 問92
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問題
第22回(令和元年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問92 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、「転移」を利用する精神療法として、正しいものを1つ選びなさい。
- 森田療法
- 行動療法
- ゲシュタルト療法
- 支持的精神療法
- 精神力動的精神療法
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この過去問の解説 (2件)
01
1→森田療法は「あるがまま」を受け入れる療法です。
2→行動療法は学習理論を活用した療法です。
3→ゲシュタルト療法は「今ここで」の気づきを得る療法です。
4→支持的精神療法とは感情表出の促進をしつつ、傾聴、受容、共感という技術を用いて患者を支えることを中心とした療法です。
5→葛藤を明らかにし「転移感情」の解釈を行い、過去の問題を治療関係の中で扱っていく療法です。
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02
「転移」は、無意識に過去の人間関係を再演し、それを現在の人間関係に移入します。陽性転移と陰性転移、逆転移などあります。
1.森田療法は、森田正馬が創始した、かつて神経症といわれた症状に対する精神療法です。症状のとらわれから「あるがまま」のこころの姿勢ができるよう援助します。
2.行動療法は、クライエントが困っている習慣や恐怖など、何が原因で感情や行動と結び習慣化したかを探ります。行動に関する目標を立てて、新しい適切な行動や感情の持ち方を習得します。
3.ゲシュタルト療法は、1950年にフリッツ・パールズによって開発されました。ドイツ語で「全体性、完結、統合」と訳されます。人は外側の世界を見るのではなく、意味のあるひとつのまとまった全体像(ゲシュタルト)として構成され、認識することが基本です。「気づき」をとおして自分を取り戻すことが目的です。
4.支持的精神療法は、現在の自分の認識や過去を振り返り気づきができるよう促し、心理的にサポートしていく療法です。「指示」と混同しないようにしましょう。「支持」は相手の言動を肯定、承認する姿勢です。相手の感情や思いを受け止めるということです。
5 .精神力動的精神療法は、無意識に注目し、過去の体験が与える影響力を学び、今の自分の課題に取り組む療法です。言葉のとおり「力が動いている」と書きます。これは葛藤や反動、抑圧などいろいろな力が押し合ったり引き合ったり、力が動いていることからきています。無意識の葛藤を洞察することでパーソナリティの変化を目指します。
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