精神保健福祉士の過去問
第23回(令和2年度)
精神保健の課題と支援 問100

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問題

第23回(令和2年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健の課題と支援 問100 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、自殺対策におけるポストベンションの活動として、適切なものを1つ選びなさい。
  • 自殺で亡くなった中学生の同級生に対して実施される心のケア
  • 自殺対策強化月間におけるインターネットを活用した支援窓口の広報
  • 救命救急センターに搬送された自殺未遂者に対するフォローアップ支援
  • 地域住民に対するうつ病予防のための講演会
  • 希死念慮を有する者を対象とした電話による相談

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この過去問の解説 (3件)

01

第一次予防をプリベンション、第二次予防をインターベンション、第三次予防をポストベンションと言います。この問題を解くには、それらの役割を理解している必要があります。

プリベンションは自殺の予防を、インターベンションは自殺の危険に介入し、それを防いでいきます。そして、ポストベンションでは、自殺が起きてしまった場合に、関係者の心理的影響を限りなく少なくしていきます。この問題はポストベンションとそれに関係する専門用語を理解している事で、比較的に点が取りやすいかと思われます。

1. ○です。この設問の内容と、ポストベンションの意味がマッチしています。

2. ×です。この設問の内容は、予防的な活動を行なっているため、ポストベンションには該当しません。

3. ×です。自殺未遂者に対しての介入であるため、ポストベンションには該当しません。

4. ×です。予防のための講演会と書かれているため、ポストベンションには該当しません。

5. ×です。この設問の電話相談は予防的な観点のため、ポストベンションには該当しません。

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02

本題に出てくる「ポストベンション」とは、第三次予防の事を指します。その他の自殺対策については「プリベンション(第一次予防)」「インターベンション(第二次予防)」があり、それぞれの段階で担う役割が異なります。

自殺対策における第一次予防は、現時点で自殺の危険が迫っているという訳ではないが、自殺に至る事が無いよう、それに繋がる原因を取り除いたり、自殺に至らないよう教育する事などが挙げられます。

自殺対策における第二次予防は、自殺の危険性が高まっている人と接点を持ち、介入する事でその人の自殺を防いでいく事を言います。

自殺対策における第三次予防(ポストベンション)は、自殺が生じてしまった後に残された家族等、身近な人に対する心理的な影響をなるべく小さくするという事を目的に行われる活動の事を言います。

1、適切な内容です。すでに自殺で亡くなった中学生の同級生の心理的な影響を軽減させるようアプローチをしているため、ポストベンション活動であると言えます。

2、不適切です。自殺に至らないよう、インターネットで支援窓口の情報提供を行う事は、現時点で自殺の危機に瀕している人に対するアプローチでも、自殺した人を身近に持つ人に対するアプローチでもありません。よって、この選択肢の内容は第一次予防(プリベンション)と言えます。

3、不適切です。実際に自殺未遂をしており、救急搬送を受けている人に対しての支援になるため、第二次予防(インターベンション)と考えられます。

4、不適切です。自殺に至る病気の一つに「うつ病」が挙げられます。現時点でそれを発症しておらず、今後も発症させないようにうつ病の講演会を開く事は、第一次予防(プリベンション)と考えられます。

5、不適切です。希死念慮を有する人は、それを持たない人と比較すると自殺に繋がる可能性が高い存在であると言えます。そのような人に対して電話相談の機会を持ち、自殺に結びつかないよう対策する事は第二次予防(インターベンション)と言えます。

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03

正解は、 1 です。

ポストベンションとは、事後対応(第三次予防)のことです。その他、第一次予防のプリベンション(未然防止)、第二次予防のインターベンション(危機介入)があります。

1.〇

ポストベンション(第三次予防)、事後対応の取組です。

2.✕

プリベンション(第一次予防)、未然防止の取組です。

3.✕

インターベンション(第二次予防)、危機介入の取組です。

4.✕

プリベンション(第一次予防)、未然防止の取組です。

5.✕

プリベンション(第一次予防)、未然防止の取組です。

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