精神保健福祉士の過去問
第23回(令和2年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問125
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問題
第23回(令和2年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問125 (訂正依頼・報告はこちら)
Hさん( 40歳、男性)は、アルコール依存症の入院治療を終え、現在は定期的な外来通院やセルフヘルプグループへの参加を継続している。病棟でHさんを担当していたJ精神保健福祉士は、退院して半年後、Hさんの外来の待合室での様子が気になったことから、「お久しぶり」と声をかけ、面接室で話を聴くこととした。Hさんは、「参加している自助グループの人間関係で悩んだりすることもあるが、トラブルにならないように何とか関係を保てている。今日は話を聴いてもらえてよかった」と語り、J精神保健福祉士はセルフヘルプグループの様子やHさんの気持ちを傾聴した。
次のうち、Hさんの支援過程においてJ精神保健福祉士が行ったこの面接の位置づけとして、正しいものを1つ選びなさい。
次のうち、Hさんの支援過程においてJ精神保健福祉士が行ったこの面接の位置づけとして、正しいものを1つ選びなさい。
- プランニング
- モニタリング
- エバリュエーション
- ターミネーション
- フォローアップ
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、 5 です。
設問では、「病棟でHさんを担当していたJ精神保健福祉士は、退院して半年後、Hさんの外来の待合室での様子が気になったことから、「お久しぶり」と声をかけ、面接室で話を聴くこととした。」とのことから、J精神保健福祉士の病棟での支援は終結(ターミネーション)しており、終結後の面接であったとみることができます。そのため、選択肢 5.アフターケア(フォローアップ)が適切です。
その他の選択肢は、相談支援中の過程のことです。
1.適切ではありません。
「プランニング」は、「支援計画」のことです。相談者と共同して、具体的な計画を作っていく過程です。
2.適切ではありません。
「モニタリング)」は、「経過観察」のことです。
3.適切ではありません。
「エバリュエーション」は、「支援の評価」のことです。
4.適切ではありません。
「ターミネーション」は、「支援の終結」のことです。
5.適切です。
「フォローアップ」は、「アフターケア」のことです。
相談援助過程が終了後も、相談者のニーズなどの確認を行い、新たな課題が起きた時に相談に応じることを言います。
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02
1、✕ プランニングとは、サービスなどを利用する前に、クライエントの課題を明らかにした上でそれを共有し、課題解決に向けた計画を立案する事を指します。Hさんは既にアルコール依存症の入院治療を終えているため、J精神保健福祉士の支援は一度終結している段階と言え、適切な内容とは言えません。
2、✕ モニタリングとは、サービス利用前に立案した計画に基づいた支援が実践されているかどうかを確認する段階の事を言います。本事例では既にHさんの入院治療は終えており、退院してから半年経過しています。J精神保健福祉士はその半年間関わりを持っている記載はないため、J精神保健福祉士がHさんの支援に携わっている状態とは言えず、適切な内容とは言えません。
3、✕ エバリュエーションとは、クライエントに対するサービス提供が終了した段階で、支援内容がクライエントの課題解決に繋がったかどうかサービスの効果測定を行う段階の事を指します。Hさんの入院治療から既に半年が経過しており、その半年の間J精神保健福祉士からの支援は受けていないため、エバリュエーションの段階は既に終了していると考えられ、適切な段階とは言えません。
4、✕ ターミネーションとは、クライエントの課題解決が図れた事をクライエントと一緒に確認し、援助の終結を確認する段階の事を指します。Hさんは退院後、セルフヘルプグループの活動に参加したり、定期通院を行う事で生活を成り立たせる事が出来ています。そのため、J精神保健福祉士はHさんの支援を現状実施しておらず、既に支援が終結している段階となっています。そのため、現状はターミネーションの段階とは言えません。
5、〇 フォローアップとは、援助を終結したクライエントのその後の生活状態等を確認する事を指します。J精神保健福祉士は、Hさんが退院した半年後に外来の待合室でHさんの状況を確認しており、フォローアップを実践していると言えます。
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03
正解は、5 です。
1 プランニングとは、支援計画を立てることです。ここでは入院治療を終えた後のHさんとの面接ですので、不適切です。
2 モニタリングとは、立案した支援計画に対し経過観察や見直しを行うことです。支援計画を立てたわけではありませんので、不適切です。
3 エバリュエーションとは、支援計画に対する評価のことです。2と同じく、支援計画を立てたわけではありませんので、不適切です。
4 ターミネーションは、終結を意味します。外来通院をしているHさんに半年ぶりに声をかけていることなどから既に終結していたことが読み取れます。
5 適切です。フォローアップとは、終結後に状況の確認や必要に応じて支援を再開することです。終結した後に外来の待合室でHさんに声をかけ、気持ちを傾聴していることからフォローアップが適切です。
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