問題
〔事例〕
Kさん( 28歳、男性)は、大学在学中に統合失調症と診断され、卒業後は就職せずに自宅療養が続いていた。半年前から精神科デイケアを利用している。Kさんはデイケア担当の精神保健福祉士との面接で、「やっとデイケアに慣れたところなのに、父にも母にも『世間体が悪いので、早く働け』と毎日言われ、まいっている」と話した。精神保健福祉士は、Kさんの了解を得て母親と面接することになった。面接で母親は、「Kはデイケアに行く以外は寝てばかり。近所の目も気になり、ついイライラして小言を言ってしまう。もう28歳にもなるのに仕事もせず、親戚の集まりで肩身が狭い。父親はもうすぐ60歳になるし、早く働いてほしい」と畳み掛けるように話していた。