精神保健福祉士の過去問
第23回(令和2年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問138
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第23回(令和2年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問138 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
留学生であるV大学1年生のGさん( 19歳、男性)は、日本のアニメに興味を持ち、V大学に入学した。Gさんは大学の学生寮に入寮し、アニメ同好会に入部した。友人もでき、同級生のHさんとも仲良くなり、楽しい大学生活が始まったと実感していた。しかし、夏休みにHさんと些細(ささい)なことでけんかして疎遠になり、夏休み明けから大学を休みがちになった。心配した友人のJさんはGさんにソーシャル・ネットワーキング・サービス( SNS )で連絡をするが、返信がなかった。12月になりGさんは、SNSに「みんなに嫌われているから大学に行きたくない」「最近は怖くて外にも出られない」などと書き込んだ。心配したJさんは、このことを学生課に相談した。その後、学生課より連絡を受けた、学生相談室のK精神保健福祉士(キャンパスソーシャルワーカー)は、今後の対応について検討した。(※ 1 )
その後、K精神保健福祉士と定期的に面接を行うことができるようになったGさんは、元来努力家で真面目な性格なため、「授業を欠席することに罪悪感がある」「もうみんなに嫌われているかもしれない。不安だ。大学に行けない」「最近は夜も眠れず、体がだるい」と話した。K精神保健福祉士は、Gさんのつらさや不安に寄り添いながらW精神科クリニックへの受診を勧め、同行した。診察の結果Gさんは適応障害と診断され、3か月程度の療養が必要と言われた。それを受け、Gさんは両親やK精神保健福祉士とも相談し、大学を休学し一度帰国して自国で療養することとなった。
3か月が過ぎた頃、GさんからK精神保健福祉士に、「元気になったから、また後期から大学に行きたい。来週、日本に戻るので相談したい」と連絡があった。その後の面談では、「友人とうまくやっていけるか心配だし、不安になるとまた眠れなくなる」とGさんが語った。それを踏まえて、K精神保健福祉士はGさんが2年生後期から復学するための準備として、友人との関係を回復するために、大学の学生相談室で行われているSSTのうち、個別支援ができる「ひとりSST」にGさんを誘ってみた。
次の記述のうち、(※ 1 )でのK精神保健福祉士が検討した内容として、適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
留学生であるV大学1年生のGさん( 19歳、男性)は、日本のアニメに興味を持ち、V大学に入学した。Gさんは大学の学生寮に入寮し、アニメ同好会に入部した。友人もでき、同級生のHさんとも仲良くなり、楽しい大学生活が始まったと実感していた。しかし、夏休みにHさんと些細(ささい)なことでけんかして疎遠になり、夏休み明けから大学を休みがちになった。心配した友人のJさんはGさんにソーシャル・ネットワーキング・サービス( SNS )で連絡をするが、返信がなかった。12月になりGさんは、SNSに「みんなに嫌われているから大学に行きたくない」「最近は怖くて外にも出られない」などと書き込んだ。心配したJさんは、このことを学生課に相談した。その後、学生課より連絡を受けた、学生相談室のK精神保健福祉士(キャンパスソーシャルワーカー)は、今後の対応について検討した。(※ 1 )
その後、K精神保健福祉士と定期的に面接を行うことができるようになったGさんは、元来努力家で真面目な性格なため、「授業を欠席することに罪悪感がある」「もうみんなに嫌われているかもしれない。不安だ。大学に行けない」「最近は夜も眠れず、体がだるい」と話した。K精神保健福祉士は、Gさんのつらさや不安に寄り添いながらW精神科クリニックへの受診を勧め、同行した。診察の結果Gさんは適応障害と診断され、3か月程度の療養が必要と言われた。それを受け、Gさんは両親やK精神保健福祉士とも相談し、大学を休学し一度帰国して自国で療養することとなった。
3か月が過ぎた頃、GさんからK精神保健福祉士に、「元気になったから、また後期から大学に行きたい。来週、日本に戻るので相談したい」と連絡があった。その後の面談では、「友人とうまくやっていけるか心配だし、不安になるとまた眠れなくなる」とGさんが語った。それを踏まえて、K精神保健福祉士はGさんが2年生後期から復学するための準備として、友人との関係を回復するために、大学の学生相談室で行われているSSTのうち、個別支援ができる「ひとりSST」にGさんを誘ってみた。
次の記述のうち、(※ 1 )でのK精神保健福祉士が検討した内容として、適切なものを1つ選びなさい。
- 大学全体で考えるために、全教員にGさんの情報を知らせる。
- Jさんに心配している内容を確認する。
- 学生たちに対して、SNSのルールについての講習会を開く。
- 留学生が一人にならないために、支援体制を整える計画を大学へ提案する。
- Gさんに連絡し、「なぜ、そのようなことをしたのか」と注意する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
1.×です。Gさんを取り巻く環境を把握していく必要があります。
2. ○です。Gさんの様子を把握するために、JさんからGさんの情報を共有してもらう事で、よりGさんの情報を得る事ができ、今後の支援の目処に繋がる可能性があります。
3.×です。この問題では特にSNSでトラブルになった様子はありません。
4.×です。孤立しない環境を整える事は良いですが、まずはGさんの確認をしていく方が先決です。
5.×です。Gさんを責める事はせず、Gさんの話を傾聴し、受容する必要があります。
参考になった数16
この解説の修正を提案する
02
正解は、2 です。
1 不適切です。まだGさんと直接面談もしていないので、Gさんの抱える課題やニーズも明らかになっていません。
2 適切です。まずはGさんとの橋渡し役となってくれそうであるJさんに詳細を確認しましょう。
3 不適切です。SNSのルールが問題でGさんが大学を休んでいるという記述は見られません。
4 不適切です。まずはGさんと面談し、課題やニーズを確認することが重要です。
5 不適切です。Gさんと面談し、思いに寄り添うことが大切です。
参考になった数5
この解説の修正を提案する
03
正解は、 2 です。
1.適切ではありません。
情報収集が十分ではありません。そのため、事例の状況で全教員に知らせることは時期尚早です。
2.適切です。
友人であるJさんの気持ちを聴くことは、Gさんの状態や状況の情報収集をするためにも大事です。
3.適切ではありません。
事例の時点では、時期尚早です。Gさんの状態や状況の情報収集がまずは必要です。
4.適切ではありません。
提案する前に、Gさん自身の思いを聴いたり、留学生に聴く必要があります。今後検討して提案することは考えられます。事例の時点では、時期尚早です。
5.適切ではありません。
Gさんの話を聴いていない状況で注意することは、Gさんを追い詰めてしまう可能性があり適切ではありません。そのため、Gさんに連絡する場合は、まずはGさんが自分の気持ちや状況を話せることができるような言葉かけや姿勢が大事になります。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
前の問題(問137)へ
第23回(令和2年度)問題一覧
次の問題(問139)へ