精神保健福祉士の過去問
第23回(令和2年度)
精神保健福祉に関する制度とサービス 問154
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問題
第23回(令和2年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉に関する制度とサービス 問154 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Bさん( 50歳、男性)は30代の頃に統合失調症を発症し、両親が自宅で面倒を見ていた。しかし、その両親が交通事故で亡くなると、病状が極めて不安定になり、最終的にX病院に2010年(平成22年)に入院した。入院後1年で病状は落ち着いたものの、退院が迫ると病状が悪化するなど、不安定な状態になることを10年ほど繰り返していた。
地域の相談支援事業所のC精神保健福祉士は、X病院からBさんについて紹介を受け、Bさんに話を聞いた。Bさんは、「退院はともかく、外の世界が今どうなっているかは知りたい。あと病院の外で食事をしてみたい」とぽつぽつと話した。Bさんは、「障害者総合支援法」における地域相談支援に基づくサービスを利用し、C精神保健福祉士と一緒に社会資源の見学をし、外出のついでに食事などをした。外出のたびにC精神保健福祉士は、Bさんに地域での暮らしをイメージしてもらえるように働きかけた。
BさんはC精神保健福祉士と一緒に行動するにつれ、退院に興味を持ち始めたが、「身寄りのない自分は困ったときに誰にも相談できない。心細い」と不安を訴えた。C精神保健福祉士は、「障害者総合支援法」における地域相談支援に基づくサービスを紹介し、随時、退院後の相談に乗ることとした。(※ 2 )
退院したBさんは、両親から残された自宅で、上記の支援とホームヘルプサービスを利用して当初生活していた。しかし実際に一人暮らしをしてみると生活上の困難が思いの外大きいことが明らかになり、共同生活援助(グループホーム)を利用することになった。一旦はグループホームに馴染(なじ)んだかに見えたBさんだったが、そのうちC精神保健福祉士に、「人と一緒に暮らすのは自分にはどうしても向いていない「にぎやかな感じが苦手」という訴えを漏らすようになった。そこでC精神保健福祉士は、Bさんと相談しながら改めて自宅での生活を検討した。
その中で、ある法律の改正で2018年(平成30年)に新設された、居宅における自立した生活を営む上での支援を目的とし、原則1年の期限で訪問と適宜の相談を提供するサービスを利用することとした。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
次の記述のうち、(※ 2 )でBさんが利用した制度の説明として、正しいものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Bさん( 50歳、男性)は30代の頃に統合失調症を発症し、両親が自宅で面倒を見ていた。しかし、その両親が交通事故で亡くなると、病状が極めて不安定になり、最終的にX病院に2010年(平成22年)に入院した。入院後1年で病状は落ち着いたものの、退院が迫ると病状が悪化するなど、不安定な状態になることを10年ほど繰り返していた。
地域の相談支援事業所のC精神保健福祉士は、X病院からBさんについて紹介を受け、Bさんに話を聞いた。Bさんは、「退院はともかく、外の世界が今どうなっているかは知りたい。あと病院の外で食事をしてみたい」とぽつぽつと話した。Bさんは、「障害者総合支援法」における地域相談支援に基づくサービスを利用し、C精神保健福祉士と一緒に社会資源の見学をし、外出のついでに食事などをした。外出のたびにC精神保健福祉士は、Bさんに地域での暮らしをイメージしてもらえるように働きかけた。
BさんはC精神保健福祉士と一緒に行動するにつれ、退院に興味を持ち始めたが、「身寄りのない自分は困ったときに誰にも相談できない。心細い」と不安を訴えた。C精神保健福祉士は、「障害者総合支援法」における地域相談支援に基づくサービスを紹介し、随時、退院後の相談に乗ることとした。(※ 2 )
退院したBさんは、両親から残された自宅で、上記の支援とホームヘルプサービスを利用して当初生活していた。しかし実際に一人暮らしをしてみると生活上の困難が思いの外大きいことが明らかになり、共同生活援助(グループホーム)を利用することになった。一旦はグループホームに馴染(なじ)んだかに見えたBさんだったが、そのうちC精神保健福祉士に、「人と一緒に暮らすのは自分にはどうしても向いていない「にぎやかな感じが苦手」という訴えを漏らすようになった。そこでC精神保健福祉士は、Bさんと相談しながら改めて自宅での生活を検討した。
その中で、ある法律の改正で2018年(平成30年)に新設された、居宅における自立した生活を営む上での支援を目的とし、原則1年の期限で訪問と適宜の相談を提供するサービスを利用することとした。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
次の記述のうち、(※ 2 )でBさんが利用した制度の説明として、正しいものを1つ選びなさい。
- 利用期間は原則無期限である。
- 障害支援区分の区分3以上の者が対象である。
- 家族との同居から一人暮らしに移行した者も対象である。
- 宿泊型自立訓練の利用者は対象である。
- 共同生活援助(グループホーム)の利用者は対象である。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、 3 です。
1.適切ではありません。
事例より、C精神保健福祉士はBさんに「地域定着支援事業」の利用を紹介しています。この支援事業の期間は、原則1年です。
2.適切ではありません。
地域定着支援事業は、障害支援区分は関係ありません。
3.適切です。
地域定着支援事業は、家族との同居から一人暮らしに移行した者も対象になっています。
4.適切ではありません。
地域定着支援事業は、宿泊型自立訓練の利用者は対象外です。
5.適切ではありません。
地域定着支援事業は、共同生活援助(グループホーム)の利用者は対象外です。
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02
1.×です。利用期間は原則として1年までです。
2.×です。支援区分は必要としません。
3. ○です。この場合も該当します。
4.×です。地域相談支援の対象者は、障害者支援施設、精神科入院、保護施設、矯正施設等を退所する障害者、児童福祉施設を利用する18歳以上の者を対象とします。
5.×です。選択肢4の解説の通り、グループホームの利用者は対象にはなりません。
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03
正解は、3 です。
1 不適切です。地域移行支援は6ヶ月以内、地域定着支援は1年以内(両方とも条件によっては更新可)となっています。
2 不適切です。障害支援区分は必要ではありません。
3 適切です。
4 不適切です。宿泊型自立支援訓練の利用者は対象外です。
5 不適切です。共同生活援助(グループホーム)の利用者は対象外です。
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