精神保健福祉士の過去問
第23回(令和2年度)
精神障害者の生活支援システム 問163
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問題
第23回(令和2年度) 精神保健福祉士国家試験 精神障害者の生活支援システム 問163 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Dさん( 70歳、女性)は、統合失調症で精神科病院に長期入院をしていたが、10年前に退院に向けた支援を受けながら地域に戻った。その後、定期的な通院を続け、「障害者総合支援法」に基づくY機関に通所しながらアパートで一人暮らしを続けている。Dさんには妹がおり、アパートの近くに住んでいて関係は良好である。Dさんは週3回通所しているY機関で、公園の清掃活動とお菓子の箱折等の作業を行い、月1万円程度の工賃を得ている。DさんはY機関と雇用契約を結んでいない。
Dさんは、Y機関での工賃と障害年金を受給しながら生計を立てている。Dさんは安定した地域生活を送っていたが、最近になって日常の複雑な動作が難しくなり、運動能力の低下も顕著になってきた。Dさん自身もそのことを自覚し、Y機関のE職員(精神保健福祉士)に、健康面での不安を抱いていること、日常生活においても調理や家事も少しずつ大変になってきていることの相談をした。そこでE職員はZ相談支援事業所のF職員(精神保健福祉士)に担当者会議の開催を依頼した。Y機関ではDさんの作業内容の見直しを検討した。その結果、公園の清掃活動を中止し軽作業のみ行うこととなり、通所回数を週2回にすることにした。E職員は「障害者総合支援法」に基づき個別支援計画の変更を行った。
F職員はDさんと面接を行い、Dさんの生活状況を確認した。元々Dさんは整理整頓ができていたが最近では体が思うように動かず、ごみ出しができなくなっていたことや、一人で調理をすることが難しくなっていたことが分かった。また、日常生活のサポートは妹に頼っていたことも分かった。F職員が介護保険サービスの利用を提案したところ、Dさんも妹も利用に前向きな回答をした。そこで、F職員はDさんの介護保険サービスの利用に向けて調整を行った。その後、Dさんは介護保険サービスの利用申請を行い、認定調査の結果、要介護1の判定が出た。(※ 3 )
次のうち、F職員がDさんに提案した介護保険サービス(※ 3 )として、適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Dさん( 70歳、女性)は、統合失調症で精神科病院に長期入院をしていたが、10年前に退院に向けた支援を受けながら地域に戻った。その後、定期的な通院を続け、「障害者総合支援法」に基づくY機関に通所しながらアパートで一人暮らしを続けている。Dさんには妹がおり、アパートの近くに住んでいて関係は良好である。Dさんは週3回通所しているY機関で、公園の清掃活動とお菓子の箱折等の作業を行い、月1万円程度の工賃を得ている。DさんはY機関と雇用契約を結んでいない。
Dさんは、Y機関での工賃と障害年金を受給しながら生計を立てている。Dさんは安定した地域生活を送っていたが、最近になって日常の複雑な動作が難しくなり、運動能力の低下も顕著になってきた。Dさん自身もそのことを自覚し、Y機関のE職員(精神保健福祉士)に、健康面での不安を抱いていること、日常生活においても調理や家事も少しずつ大変になってきていることの相談をした。そこでE職員はZ相談支援事業所のF職員(精神保健福祉士)に担当者会議の開催を依頼した。Y機関ではDさんの作業内容の見直しを検討した。その結果、公園の清掃活動を中止し軽作業のみ行うこととなり、通所回数を週2回にすることにした。E職員は「障害者総合支援法」に基づき個別支援計画の変更を行った。
F職員はDさんと面接を行い、Dさんの生活状況を確認した。元々Dさんは整理整頓ができていたが最近では体が思うように動かず、ごみ出しができなくなっていたことや、一人で調理をすることが難しくなっていたことが分かった。また、日常生活のサポートは妹に頼っていたことも分かった。F職員が介護保険サービスの利用を提案したところ、Dさんも妹も利用に前向きな回答をした。そこで、F職員はDさんの介護保険サービスの利用に向けて調整を行った。その後、Dさんは介護保険サービスの利用申請を行い、認定調査の結果、要介護1の判定が出た。(※ 3 )
次のうち、F職員がDさんに提案した介護保険サービス(※ 3 )として、適切なものを1つ選びなさい。
- 重度訪問介護
- 訪問介護
- 訪問入浴介護
- 居宅介護
- 療養介護
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、 2 です。
介護保険法か障害者総合支援法のどちらに基づくサービスかをみることが大事です。設問は、介護保険サービスとのことで、選択肢のなかから介護保険サービスかどうかを確認する必要があります。
1.適切ではありません。
重度訪問介護は、障害者支援法に基づくサービスです。重度の身体障害や知的障害、精神障害があり常時介護が必要な者に対して、在宅支援を行うものです。
2.適切です。
訪問介護は、介護保険法に基づくサービスです。事例のF職員の提案は、訪問介護に当てはまります。
3.適切ではありません。
訪問入浴介護は、介護保険法に基づくサービスです。事例では、訪問入浴支援が必要であるとは見えません。
4.適切ではありません。
居宅介護は、障害者総合支援法に基づくサービスです。Dさんが受けたのは介護保険サービスのため適切ではありません。
5.適切ではありません。
療養介護は、障害者総合支援法に基づくサービスです。療養介護は、障害支援区分6に該当し、医療的ケアを必要とし、常に介護が必要な者が対象です。
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02
1.×です。重度訪問介護では、重度の肢体不自由者、重度の知的障害者、重度の精神障害者で常に介護が必要とするものに対し、居室又はこれに相当する場所で入浴、排泄、食事の介護等を行います。
2. ○です。訪問介護では、ホームヘルパーや介護福祉士等が利用者宅を訪れ、身体介護や生活援助を行います。
3.×です。訪問入浴介護では、介護職員及び看護職員が利用者宅を訪問し、専用の浴槽や移動入浴車等で入浴を介助します。
4.×です。居宅介護では、自宅で入浴、排泄、食事の介護等を提供します。
5.×です。療養介護では、医療を必要とし、常に介護を必要とする者に対し、主に昼間、医療機関等の施設で機能訓練や療養上の管理等を行います。
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03
正解は、2 です。
1 不適切です。重度訪問介護は、介護保険サービスではなく障害者総合支援法のサービスです。
2 適切です。調理など日常生活のサポートが必要であることが読み取れますので、ヘルパーによる訪問介護が適切です。
3 不適切です。訪問入浴介護はほぼ全介助の方のために、事業所が運んできた浴槽に自宅で入浴することができるサービスのことです。Dさんは全介助状態でもなく、入浴に困っているということも読み取れないため、不適切です。
4 不適切です。居宅介護は、介護保険サービスではなく障害者総合支援法のサービスです。
5 不適切です。療養介護とは、医療的なケアを必要とする方に対して、病院で行われます。
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