問題
〔事例〕
担当地域(小学校区)で協議体を組織するに当たり、B生活支援コーディネーターは、事務局を構成する予定の行政や社会福祉協議会の担当者と協議体の運営のための準備会を行うことになった。準備会では、B生活支援コーディネーターが、協議体の目的と、それを具体化するための方針を提案した。
(注)ここでいう「協議体」とは、介護保険の生活支援・介護予防サービスの体制整備に向けて、市町村が資源開発を推進するために設置するものである。
正解は 1,3 です。
1 .正解です。地域のニーズを共有化するために、これまで地域ケア会議で出された地域課題を検討することは有効です。
2 .既存の会議体で協議されている介護分野以外にも、あらゆる地域課題について協議する必要があります。
3 .正解です。社会福祉法人や特定非営利活動法人などの民間団体にも参加を呼び掛けることは、あらゆる視点からの意見が得られ、有効です。
4 .協議体の目的は、行政が目指す地域の姿ではなく、地域課題解決に向けての資源開発の推進です。
5 .市外の先行事例を参考にするのは良いですが、それと同じ活動がこの地域でも有効とは限りません。
本設問に登場する生活支援コーディネーターは、高齢者やその家族の方が住み慣れた地域で生活し続けられるよう、地域で支え合うしくみを作る役割を担っています。
適切な内容です。地域ケア会議の目的に一つとして、個別ケースの課題分析を積み重ね、そこから地域に共通した課題を見つける事が挙げられています。
地域ケア会議で見つかった地域課題を検討する事は有効な提案であると言えます。
不適切です。地域生活を送るためには、介護保険サービスをはじめとした介護分野の内容のみの検討では不十分です。
地域課題は介護分野のみでは解決する事が難しいため、その他の内容も協議する必要があります。
適切な内容です。地縁組織以外にも、地域にある人やモノ、場所など様々な部分と繋がりを作る事が重要です。
社会福祉法人や特定非営利活動法人などに参加を呼び掛ける事も効果的であると言えます。
不適切です。地域づくりは地域住民が中心となって取り組んでいくものです。行政がその地域の目指す姿を一方的に決めてしまう事は適切とは言えません。
不適切です。市外の先行事例の紹介は、当該地域でも取り入れられる可能性がありますが、地域の実情に合わせた活動内容としていかなければ効果的とは言えません。
全く同じ活動を実施する事をはじめから決めてしまう事は不適切です。
正解は、1・3 です。
1 適切です。地域にどのような課題があるかはそれぞれの地域によって違います。地域課題を共有し、どのような支援策があるかを検討することは重要です。
2 不適切です。地域課題は複合的な場合もあるので、協議体の運営のための準備会の段階からこのような提案をすることは不適切です。
3 適切です。さまざまな機関との連携体制が重要です。
4 不適切です。行政が目指す地域の姿に向かって協議するのではなく、地域のニーズに沿うことが重要です。
5 不適切です。市外の先行事例が優れたものであっても、この地域のニーズにも適応できなければ意味がありません。