精神保健福祉士の過去問 第24回(令和3年度) 精神疾患とその治療 問84
この過去問の解説 (3件)
1、〇 ピネルはフランスにおいて、鉄の鎖に繋がれて収容されていた精神病院入院患者の実態を知り、その状況を改善するよう働きかけた人物です。ピネルは患者に対する過度な抑制や過度な薬物療養を止めるよう働きかけ、患者を人として扱う事の重要性を説きました。
2、✕ 呉秀三は精神障害者の私宅監置の実態調査を行い、大半の患者が置かれている劣悪な生活環境を明らかにしました。それを基に当時定められていた精神病者監護法の批判を行い、精神障害者の処遇改善を求め活動しました。
3、✕ クレペリンは19~20世紀にかけて活動しました。早発性痴呆や躁うつ病などを特徴別にグループ分けし、大別した人物です。
4、✕ カールバウムは19世紀に活躍した人物であり、精神病をひとまとめに考えず、その原因や症状、経過などの共通点をまとめて、それぞれの疾患で大別しました。その後、破瓜病や緊張病という疾患型を規定しました。
5、✕ アルツハイマーは現代でも患者数が多い「認知症」の発症原因の一つであるアルツハイマー病を発見した人物であり、20世紀に活躍しました。
正解は 1 です。
各選択肢については以下の通りです。
1.ピネルは、フランスの精神科医で、精神障害者を初めて鎖から解放した医者として知られています。
2.呉秀三は、精神病者の監護法を改め、精神病者の処遇や対応の改善に努めました。
3.クレペリンはドイツの精神科医です。
早発性痴呆(現在の統合失調症)についての研究などに力を尽くした人物です。
4.カールバウムはドイツの精神医学者です。
精神疾患について、症状群と疾患型の概念を提唱しました。
5.アルツハイマーはドイツの精神科医です。
アルツハイマー病の概念を確立しました。
正解は、1 です。
1 適切です。
ピネルは、フランスの精神医学者です。
2 不適切です。
呉秀三は、日本の精神医学者であり、日本の精神医学に貢献をしていますが、問題文のようなことは提唱していません。
3 不適切です。
クレペリンは、ドイツの精神医学者であり、作業検査の開発を行いました。
4 不適切です。
カールバウムは、ドイツの精神医学者であり、精神疾患の症状や疾患の概念を提唱しました。
5 不適切です。
アルツハイマーは、ドイツの精神医学者であり、認知症の症状を発見しました。
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