精神保健福祉士の過去問
第24回(令和3年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問104

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問題

第24回(令和3年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問104 (訂正依頼・報告はこちら)

D精神保健福祉士はカンファレンスにおいて、Eさん(30歳)の退院を検討するために、今後、利用可能な社会資源に関連する情報をホワイトボードに図示して説明した。Eさんは、自宅への退院に備えて宿泊型自立訓練の体験をしていた。その一方、父親との折り合いが悪いことから、Eさんは以前に支援を受けていた市の保健師にも相談し、グループホームの見学も行った。また、日中については、友人のいるコンビニエンスストアで働くか、就労プログラムを実施している就労移行支援事業所又は精神科デイケアの利用を考えている。
次のうち、D精神保健福祉士がカンファレンスでの説明において、情報を図示したツールとして、適切なものを1つ選びなさい。
  • エコマップ
  • ファミリーマップ
  • ジェノグラム
  • ソシオグラム
  • タイムライン

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この過去問の解説 (3件)

01

1、〇 エコマップはクライエントを取り巻く社会資源とクライエントの関係を円や線を使って表す事が出来るツールです。

 本事例においてEさんが利用可能な社会資源に関連する情報を表す事を目的に図示を行っていると書かれており、目的に沿ったツールであると言えます。

2、✕ ファミリーマップはクライエントとその家族の関係性(家庭内の不和や円満な関係など)を分かりやすく表す事が出来るツールです。

 本事例においてはクライエントであるEさんが利用可能な社会資源に関連する情報をまとめており、家族関係を表すために使用されるファミリーマップをツールとして使用している訳ではありません。

3、✕ ジェノグラムはクライエントを中心とした家族関係を図式化して表します。婚姻関係や就労の有無などを図式として表すため、一つの家族における世代間の歴史を知る事に役立つツールと言えます。

 本事例においてはEさんの家族の歴史のみに着目するのではなく、Eさんが利用可能な社会資源との関連を図示してあらわしているため、ジェノグラムを使用している訳ではありません。

4、✕ ソシオグラムとは、ある特定の集団の構成員同士が、お互いに対してどのような感情を持っているかを矢印を使用して図式化できるツールです。

 Eさんは特定の集団に属している訳ではないため、ソシオグラムを活用する事が出来ません。

5、✕ タイムラインとは、クライエントのライフサイクルなど、起こった出来事を時系列に文章化してまとめたものを指します。

 本設問において情報は図示していると書かれており、タイムラインはそれが含まれたツールではないため、タイムラインを活用したわけではありません。

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02

正解は、 です。

1 適切です。

エコマップは、利用者を中心とし、関係する社会資源を図にしたものです。問題文には、「グループホーム」や「コンビニエンスストア」「就労移行支援事業所」などの社会資源が多く出てくることから、それらの社会資源を整理するためにエコマップが適切です。

2 不適切です。

ファミリーマップは、家族関係やそれぞれの結びつきを図にしたものです。問題文では、家族関係より社会資源について整理していることが読み取れますので、不適切です。

3 不適切です。

ジェノグラムは、家族構成を図にしたものです。フェイスシートにおいてよく用いられますが、問題文では社会資源を整理していますので不適切です。

4 不適切です。

ソシオグラムは、人間関係について、お互いをどう思っているのかなどを図にしたものです。問題文では、社会資源を整理していますので不適切です。

5 不適切です。

タイムラインは、本人のライフイベントを時系列で整理するものです。問題文では、社会資源を整理していますので不適切です。

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03

正解は 1 です。

各選択肢については以下の通りです。

1.エコマップは、クライアントと家族、社会資源の関係性を図にしたものです。

今回の事例においては用いることが適切であると考えられます。

2.ファミリーマップでは、家族の構成やクライアントと家族との関係性を図示することができます。

今回の事例においてクライアントの家族構成や家族との関係性については主題でないことから、ファミリーマップは用いていないと考えられます。

3.ジェノグラムは、3世代以上の家族の人間関係を図示したものであり、家族の中で繰り返されている行動パターンやその血筋ならではの風習などを可視化することを目的としています。

今回の事例においては上の世代の家族員のことについては触れられていないことから、ジェノグラムは用いていないと考えられます。

4.ソシオグラムとは、ある集団の中の人間関係の構図を明らかにするために用いられる図です。

今回の事例においては、Eさんが属している集団については特に触れられていないため、ソシオグラムは用いていないと考えられます。

5.タイムラインは、クライアントのこれまでの人生を時系列で振り返ったりその時々の状態を可視化するために用いられます。

今回の事例においては、タイムラインは用いていないと考えられます。

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