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精神保健福祉士の過去問 第24回(令和3年度) 精神保健福祉相談援助の基盤 問115

問題

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次の事例を読んで、答えなさい。
〔事例〕
大規模自然災害が発生したN市保健所のH精神保健福祉士は、チームの一員として被災直後の被災地域の全戸訪問を行った。Jさん(22歳、男性)の自宅を訪問したところ、父親から、「Jは、高校卒業後に勤めた会社を半年で心身の不調を訴え退職し、ここ数年は、近所へ買物に外出する以外は自室にて過ごすようになっていた。被災後からは近所の手伝いも率先して行い、表情も明るくなり、近所の人からも本当に助かっていると言われていた。また具合が悪くならなければよいが」とJさんを心配する話を聞いた。そこで、チーム内でJさんについての情報を共有し検討した結果、継続したフォローアップが必要であると判断され、H精神保健福祉士がJさんを担当することになった。(※1)
全戸訪問から8か月後、Jさんの父親が来所して面接することになった。面接で父親は、「Jは、手伝いをきっかけに紹介された仕事に就くことになり、家族みんなでとても喜んだ」と話した。しかし、その後沈黙が続いたため、H精神保健福祉士が尋ねると、疲れ切った様子で、「実は3か月前からJの具合が急に悪くなって」と話し始めた。「Jは、元気に働き始めましたが、そのうち帰宅しても話もせず、すぐに自室に籠もってしまい顔を合わせないことが多くなりました。また、時折、自室から嗚咽が聞こえてきたため心配して声をかけましたが、大丈夫だと返答するので、そっとしておきました。そして1か月前から、出勤時間になっても自室から出てこない日が続き、現在は欠勤が続いています。あなたから何回か訪問の提案をいただいていましたが、いつもJは私たちに断れと言っていたんです」と語った。(※2)
父親の話を聞いたH精神保健福祉士は、Jさんの家族との面接を継続するだけでなく、Jさんに対して介入を行う必要性を感じた。(※3)

次の記述のうち、(※3)の時点でH精神保健福祉士が行う援助として、最も適切なものを1つ選びなさい。
   1 .
Jさんの両親に、Jさんに宛てた手紙を渡してもらうようお願いする。
   2 .
市内にある精神科クリニックの医師に、往診を依頼する。
   3 .
精神保健福祉センターに、訪問を依頼する。
   4 .
Jさんの様子を確認してもらうため、勤務先の上司に訪問を依頼する。
   5 .
Jさんの両親に、一時的にJさんと離れて生活することを提案する。
( 第24回(令和3年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問115 )
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この過去問の解説 (3件)

7

正解は、1 です。

本人へ介入する方法に関する問題です。

1.適切です。

本人に訪問の同意が取れていない中で自宅を訪ねることは今後の関係性を悪化させかねません。

まずは手紙等を用いて、

本人に対してアプローチをし、

同意を得てから訪問をしてきましょう。

2.適切ではありません。

例文中に、

本人及び家族が精神科受診を希望しているとの記載はありません。

本人の希望が不明確な中で同意もなく医師の往診を依頼することは不信感を招きます。

3.適切ではありません。

精神保健福祉センターの具体的な業務としては、

企画立案、技術指導及び技術援助、

人材育成、普及啓発、

調査研究、組織育成、精神医療審査会の審査に関する事務等があります。

保健所や市町村も行う精神保健福祉相談もありますが、

センターは困難事例を扱うとされています。

センターへの依頼は、時期尚早です。

4.適切ではありません。

JさんはH精神保健福祉士個人を拒否しているのではなく、

保健所の訪問自体を拒否しています。

上司が訪問を提案したとしても、Jさんは訪問を受け入れないでしょう。

5.適切ではありません。

本人の回復には家族の支援は必要不可欠です。

虐待ケースでもない限り、本人や家族の同意がない中で、分離の選択肢はありません。

付箋メモを残すことが出来ます。
3

1、〇 本事例においてJさんは自室内にこもっており、H精神保健福祉士の訪問についても「断ってほしい」と意思表示をしています。無理矢理に訪問するのではなく、Jさんの両親を通じて手紙を渡してもらう事で、Jさんの同意を得られるよう働きかける事は適切な援助内容と言えます。

2、✕ JさんやJさんの家族の同意を取らず、勝手に医師に往診を頼む行為は適切な援助内容とは言えません。

3、✕ 選択肢2と同様、Jさんやその家族の同意を得ていないため、勝手に訪問を依頼する行為は適切な援助内容とは言えません。

4、✕ Jさんは職場を欠勤しており、自室内で嗚咽が聞こえてくるなど普段と異なる状態である事が分かりますが、その原因が何かわかっていない状態です。Jさんの体調不良や引きこもりの状態の原因が勤務先にある可能性も考えられ、勤務先の上司に訪問を依頼する事は適切な支援内容とは言えません。

5、✕ Jさんは両親の問いかけに対しきちんと応答が出来ており、Jさんの両親もJさんを拒否しているような様子は読み取れません。お互いが離れて生活する事を望んでいる様子は書かれていないため、選択肢の内容は適切な支援内容とは言えません。

2

正解は、 です。

1 適切です。

面接することが難しければ、手紙を出すなどの手段で接点を持つことが支援の一つとして考えられます。

2 不適切です。

Jさんや両親の意向を確認しないまま往診を依頼することは適切ではありません。

3 不適切です。

Jさんが訪問を断るよう両親に話していることからも、別の方法でJさんと接点を持てないか模索する必要があります。

4 不適切です。

Jさんの担当はH精神保健福祉士です。上司が訪問を行う方が有効と判断するのであればこの選択肢も考えられますが、そのような記述は見られません。

5 不適切です。

Jさんや両親の意向に添っているわけでもなく、急な環境変化は症状を悪化させる可能性があることなどから不適切です。

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