精神保健福祉士の過去問
第24回(令和3年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問126
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問題
第24回(令和3年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問126 (訂正依頼・報告はこちら)
V地域活動支援センターのF精神保健福祉士は、一人暮らしをしている利用者を対象としてグループワークを始めることとした。F精神保健福祉士は、開始に当たり、参加するメンバーと個別に面接を行った。最近通い始めたGさんは、「まだ、みんなになじめていないので緊張します」と話した。F精神保健福祉士は、Gさんがグループに対して期待することや不安に感じることを聞くとともに、一人暮らしの様子を聞きながら、Gさんの考えや性格傾向についても把握を試みた。
次のうち、この時点でF精神保健福祉士が活用した援助技術として、適切なものを1つ選びなさい。
次のうち、この時点でF精神保健福祉士が活用した援助技術として、適切なものを1つ選びなさい。
- アイスブレイク
- 集団規範の形成
- 感情転移の活用
- 個人体験の分かち合い
- 波長合わせ
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、 5 です。
精神保健福祉士が用いる援助技法についての問題です。
1.適切ではありません。
「アイスブレイク」とは、
簡単なゲームや自己紹介によって緊張をほぐすために和ませ、
コミュニケーションを取りやすい雰囲気を作ることを意味します。
2.適切ではありません。
「集団規範」とは、
集団内の大多数のメンバーが共有する判断の枠組みや思考様式のことを意味します。
Gさんのグループに対する期待や不安、一人暮らしの様子を聞くとによって、
集団規範が形成されるわけではないため、この選択肢は不適切です。
3.適切ではありません。
転移とは、当事者が支援者に向ける感情や思い、考えのことを意味します。
逆転移とは、転移とは反対に支援者が当事者に向けるものを意味します。
4.個人体験の分かち合い
グループワークにおいて、個人の体験を分かち合うことはありますが、
本事例では、F精神保健福祉士がGさんとの面接の中で聞いており、
グループ内で共有はしていません。よって、この選択肢は不適切です。
5.適切です。
「波長合わせ」は、メンバー間の波長を合わせることではなく、
支援者自身があらかじめメンバーから想いを聞き、
グループワークに臨むにあたっての気持ちを理解しておくことです。
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02
1、✕ アイスブレイクとは、グループワークを行う前など、初対面の人同士の緊張を解くために行われる活動を指します。Gさんはグループに参加して間もないですが、メンバーとは顔見知りとなっており、アイスブレイクを活用する場面ではありません。
2、✕ 集団規範とは、その集団内で共通するルールの事を指します。Gさんがグループワークに参加する上で集団規範を形成しなければならない事態が発生している状況は読み取れず、Gさん集団規範の形成を行っている場面も見られません。
3、✕ 感情転移とは、その人にとって重要な影響を与える他者(親など)に対する抑圧された感情を、自分の周囲の他の人間に向ける事を指します。Gさんが近しい人間から与えられた抑圧された感情を持っている描写は本事例から読み取る事が出来ないため、適切な内容とは言えません。
4、✕ 本事例において、F精神保健福祉士はGさんの一人暮らしの様子を確認したり、考えや性格傾向について把握していますが、それを他のメンバーと共有している様子は見られないため、個人体験の分かち合いを行っているとは言えません。
5、〇 波長合わせは、グループワークに参加するメンバーがどのような感情を持ってグループワークに臨むか、ワーカーが事前に理解しておく事を言います。F精神保健福祉士はGさんがグループに対して感じている感情を確認しており、波長合わせを行っていると言えます。
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03
正解は、5 です。
1 不適切です。
アイスブレイクとは、最初の段階に緊張を和らげるために行います。ここでは既にGさんに具体的に質問をしているので不適切です。
2 不適切です。
Gさんについて伺っている場面ですので、集団規範の形成は見られません。
3 不適切です。
Gさんに対して質問している場面ですので、まだ感情転移は見られません。
4 不適切です。
Gさんに対して個別に面接を行なっている場面であり、Gさんの体験を分かち合っていません。
5 適切です。
Gさんがどのような考え、価値観を持っているのかなどをあらかじめ把握しておくことは重要です。F精神保健福祉士も実際のグループワークにおいて、Gさんと他の参加者との話し合いがうまく進むように準備や支援をすることができます。
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