精神保健福祉士の過去問 第25回(令和4年度) 社会理論と社会システム 問7
この過去問の解説 (3件)
ラベリング論は、これを犯すと逸脱となるようなルールを定めて、これらから逸脱する者をアウトサイダーのラベルを貼ることにより逸脱を生み出すとされています。
ラベリング理論は社会がある行為を逸脱とみなし統制しようとすることによって、逸脱が生じると考えます。
非行少年が遵法的な世界と非行的な世界の間で揺れ動き漂っている中で逸脱が生じると考えるのは、漂流理論(ドリフト理論)です。
地域社会の規範や共同体意識が弛緩することから非行や犯罪などの逸脱が生じると考えるのは、アノミー論(社会的緊張理論)です。
下位集団における逸脱文化の学習によって逸脱が生じると考えるのは、文化的接触理論(文化学習理論)です。
個人の生得的な資質によって、非行や犯罪などの逸脱が生じると考えるのは生来性犯罪者説です。
本設問に登場するラベリング論は、1960年代にベッカーによって提唱されたものです。
〇 選択肢の通りです。
✕ 選択肢の内容は、マッツァなどが提唱した「漂流理論」の内容となっています。
✕ 選択肢の内容は「社会統制論」の内容となっています。
✕ 選択肢の内容は「文化学習理論」の内容となっています。
✕ ラベリング論においては、生得的な資質によって逸脱が生じるとは述べていません。ラベリング論では、社会が特定の行動を逸脱と定め、その行動を取る人を逸脱者としてレッテルを貼る事で逸脱者が生まれると考えられています。
選択肢の中からポイントとなる単語を読みとることが大切です。また、ラベリング論は、ベッカーによって提唱されたことも併せて覚えておきましょう。
適切です。記述の通りです。
不適切です。「揺れ動き漂っている中で」とあることから、「漂流理論」について書かれていると考えることができます。
不適切です。「弛緩する」とあることから、「統制理論」について書かれていると考えることができます。
不適切です。「下位集団における」「学習」とあることから、「文化学習理論」について書かれていると考えることができます。
不適切です。「生得的な資質」とあることから、「生来性犯罪者説」について書かれていると考えることができます。
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