精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
障害者に対する支援と障害者自立支援制度 問6

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問題

第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 障害者に対する支援と障害者自立支援制度 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

身体障害者福祉法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 身体障害者福祉法の目的は、「身体障害者の更生を援助し、その更生のために必要な保護を行い、もつて身体障害者の福祉の増進を図ること」と規定されている。
  • 身体障害者の定義は、身体障害者手帳の交付を受けたかどうかにかかわらず、別表に掲げる身体上の障害がある18歳以上の者をいうと規定されている。
  • 身体障害者手帳に記載される身体障害の級別は、障害等級1級から3級までである。
  • 都道府県は、身体障害者更生相談所を設置しなければならない。
  • 市町村は、その設置する福祉事務所に、身体障害者福祉司を置かなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

身体障害者福祉法の内容について問う問題です。法の目的、身体障害者の定義、身体障害者更生相談所の役割、身体障害者手帳の内容などについて確認しておきましょう。

選択肢1. 身体障害者福祉法の目的は、「身体障害者の更生を援助し、その更生のために必要な保護を行い、もつて身体障害者の福祉の増進を図ること」と規定されている。

正しくありません。身体障害者福祉法の目的は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(略)と相まって、身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、身体障害者を援助し、及び必要に応じて保護し、もって身体障害者の福祉の増進を図ること」と規定されています。

(身体障害者福祉法1条)

選択肢2. 身体障害者の定義は、身体障害者手帳の交付を受けたかどうかにかかわらず、別表に掲げる身体上の障害がある18歳以上の者をいうと規定されている。

正しくありません。身体障害者の定義は、「別表に掲げる身体上の障害がある18歳以上の者であって、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたもの」です。

(身体障害者福祉法4条)

選択肢3. 身体障害者手帳に記載される身体障害の級別は、障害等級1級から3級までである。

正しくありません。身体障害者手帳に記載される身体障害の級別は、障害等級1級から6級までです。なお、障害等級7級も存在しますが、手帳は交付されません。7級に相当する障害が2つ以上重複してある場合は、6級と認定され手帳が交付されます。

(身体障害者福祉法施行規則別表第5)

選択肢4. 都道府県は、身体障害者更生相談所を設置しなければならない。

正しいです。記述の通りです。身体障害者更生相談所とは、身体障害者の更生援護の利便のため、及び市町村の援護の適切な実施の支援するため設置される機関です。具体的には、専門的な知識や技術を必要とする相談業務、手帳の交付事務、補装具の判定などを行います。

(身体障害者福祉法11条)

選択肢5. 市町村は、その設置する福祉事務所に、身体障害者福祉司を置かなければならない。

正しくありません。「身体障害者福祉司」は、都道府県がその設置する身体障害者更生相談所におかなければならないとされています。

(身体障害者福祉法11の2条)

参考になった数10

02

身体障害者福祉法では、都道府県が担う役割と市町村が担う役割が明確化されており、設置する機関や人材が定められています。

選択肢1. 身体障害者福祉法の目的は、「身体障害者の更生を援助し、その更生のために必要な保護を行い、もつて身体障害者の福祉の増進を図ること」と規定されている。

身体障害者福祉法の目的は、「身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、身体障害者を援助し、及び必要に応じて保護し、もって身体障害者の福祉の増進を図ること」です。

選択肢2. 身体障害者の定義は、身体障害者手帳の交付を受けたかどうかにかかわらず、別表に掲げる身体上の障害がある18歳以上の者をいうと規定されている。

身体障害者は、ほかの障害と異なり、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けないと身体障害者福祉法に規定される身体障害者にはなることができません。身体障害者が障害者総合支援法の障害福祉サービスを利用するためには、身体障害者手帳の交付を受けることが必要となっています。

選択肢3. 身体障害者手帳に記載される身体障害の級別は、障害等級1級から3級までである。

身体障害者福祉法の身体障害者障害程度等級表には、1~7級まであります。ただし、身体障害者手帳に記載される身体障害の級別は、1~6級となっています。

選択肢4. 都道府県は、身体障害者更生相談所を設置しなければならない。

都道府県は、身体障害者更生相談所の設置義務があります。

選択肢5. 市町村は、その設置する福祉事務所に、身体障害者福祉司を置かなければならない。

市町村はその設置する福祉事務所に、身体障害者福祉司を置くことができます。

参考になった数3

03

現場で仕事をしていると、障害者手帳の等級や所持するメリットについてクライエントへ説明する場面が出てきます。精神障害者保健福祉手帳といった他の手帳についてもおさえておくようにしましょう。

選択肢1. 身体障害者福祉法の目的は、「身体障害者の更生を援助し、その更生のために必要な保護を行い、もつて身体障害者の福祉の増進を図ること」と規定されている。

不適切です。身体障害者福祉法の第1条「目的」には、「身体障害者の自立と社会経済活動への参加を促進するため、身体障害者を援助し、及び必要に応じて保護し、もつて身体障害者の福祉の増進を図ることを目的とする。」とあります。

選択肢2. 身体障害者の定義は、身体障害者手帳の交付を受けたかどうかにかかわらず、別表に掲げる身体上の障害がある18歳以上の者をいうと規定されている。

不適切です。身体障害者福祉法の第4条には、「身体障害者手帳の交付を受けたもの」とあります。

選択肢3. 身体障害者手帳に記載される身体障害の級別は、障害等級1級から3級までである。

不適切です。障害の種別によって、1級から6級まであります。

選択肢4. 都道府県は、身体障害者更生相談所を設置しなければならない。

適切です。身体障害者福祉法第11条に規定されています。

選択肢5. 市町村は、その設置する福祉事務所に、身体障害者福祉司を置かなければならない。

不適切です。「置かなければならない」とされているのは、「福祉事務所」ではなく「身体障害者更生相談所」です。

参考になった数0