精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神疾患とその治療 問9
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問題
第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問9 (訂正依頼・報告はこちら)
統合失調症の維持期における治療に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- 医療者は、患者と治療のゴールや内容について話し合い、決定できるよう支援する。
- 抗精神病薬の服用は、患者本人の判断に委ねる。
- 入院による治療を優先的に行う。
- 患者の再発予防のため、家族への心理教育を行う。
- 病状悪化のきっかけになるので、患者が希望しても就労はしないよう助言する。
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この過去問の解説 (3件)
01
統合失調症は、前兆期、急性期、休息期、回復期の4つの時期に分けることが一般的です。ここでは「維持期」とは、回復期の以降を指すものと考えて解答を進めます。それぞれの時期の特徴と、なすべきケアを整理して覚えるようにしましょう。
適切です。回復期では、少しずつエネルギーが満たされてきて、活動範囲が広がっていきますが、同時に回復にともなって少し余裕が生まれ、現実を直視してしまい、ストレスを感じることもあります。治療のゴールや内容についての話し合いは、そのストレスを軽減させる可能性があります。
適切ではありません。抗精神病薬の服用は、維持期においても、医師との綿密な相談によって決定されるべきものです。
適切ではありません。入院治療は、外来では治療困難な場合(日常生活が送れない、暴力・異常行動、薬を服用しないなど)において行われるものです。
適切です。維持期には、家族への心理教育など再発防止に向けたさまざまなリハビリテーションプログラムの導入が求められています。
適切ではありません。統合失調症の回復のペースは人ぞれぞれですが、維持期とみられる患者に病状悪化のきっかけとなるからといって、本人の希望する「就労」をしないように助言することは、パターナリズムが過ぎると考えます。「急性期」「休息期」の患者であれば、そのように助言することも理解はできます。
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02
統合失調症の「維持期」であるということがポイントです。「急性期」や「回復期」といったそれぞれの時期では、それぞれの支援内容も変わってきます。
適切です。患者と一緒に話し合うことが重要です。
不適切です。患者本人の判断に委ねることは、再発防止の面から見ても不適切です。
不適切です。「維持期」ですので、外来で治療を行うことが可能と考えることができます。
適切です。患者だけではなく、患者を支援する家族にも病気の理解や接し方等について学んでいただくことは重要です。
不適切です。患者の希望ですので、病状や意向を確認しながら、一緒に考える支援が重要です。
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03
統合失調症の「維持期」における目標は、病気の再発防止と、普通に生活を送る事ができるようにする事と言われています。
〇 選択肢の通りです。患者自身がどのように生活できるようになりたいか、意思決定を尊重し、支援する事が重要です。
✕ 自己決定による服薬中断は、統合失調症を再発する危険性が高まります。服薬量の調整や服薬の終了は、医師の診断に基づき行われる事が必要です。
✕ 維持期における治療は服薬治療が中心となります。副作用に注意しながら服薬による治療を続ける事となります。
〇 選択肢の通りです。心理教育は、受け入れづらい問題を抱えた当事者やそれを取り巻く人に対して、正しい知識を得てもらえるように支援したり、その問題から発生する困りごとに対して対処できるような方法を学ぶ事などを言います。
家族が病気に対する正しい知識を得る事で、患者本人の支えとなったり、困りごとを一緒に解決できるように働きかける事ができるようになります。
✕ 統合失調症の維持期においては、患者自身が思い描く「普通の生活」に近づけるよう支援する事が目標となります。本人が就労を希望するようであれば、無理のない範囲で就労に結びつけられるよう支援する事が必要です。
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