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精神保健福祉士の過去問 第25回(令和4年度) 精神疾患とその治療 問10

問題

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Aさん(20歳、男性)は、両親と兄の4人家族である。Aさんは、3か月前から自室で独り言をつぶやきながら、くぎを壁に抜き差しするなどの奇異な行動があった。母親に注意されると、「テレパシーが送られてきた。『やめたらお前の負けだ』という声が聞こえてくる」と言い、夜間も頻回に行っていた。また、過去には、母親が早く寝るように言うと、殴りかかろうとしたこともあった。Aさんは、次第に食事や睡眠が取れなくなり、父親と兄に伴われ、精神科病院を受診した。Aさんは、父親と精神保健指定医による入院の勧めに同意した。
次のうち、この場合の入院形態として、正しいものを1つ選びなさい。
   1 .
措置入院
   2 .
任意入院
   3 .
医療保護入院
   4 .
緊急措置入院
   5 .
応急入院
( 第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問10 )
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この過去問の解説 (3件)

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精神病院への入院は、本人・家族の同意が必要な場合と、緊急的に精神科指定医の判断により入院が決定される場合と、入院形態が異なります。それぞれの入院形態の条件を覚えておきましょう。

選択肢1. 措置入院

✕ 措置入院は、患者自身に自傷・他害がある、またはその恐れが高い場合、本人や家族の意志に関わらず、都道府県知事の判断で行う事が出来る入院形態です。本事例においては患者であるAさん自身が入院に同意しているため、措置入院による入院ではありません。

選択肢2. 任意入院

〇 本人の意志に基づき、同意を得た上で行われる入院形態です。本事例でもAさんが同意しているため、任意入院による入院形態です。

選択肢3. 医療保護入院

✕ 医療保護入院は、医師から見て入院が必要だが、本人の同意が取れなかったり、本人の意思確認が出来ない場合に、家族等の同意のもとで入院となる入院形態です。本事例ではAさんの同意が取れているため、医療保護入院の入院形態ではありません。

選択肢4. 緊急措置入院

✕ 緊急措置入院は、措置入院による手続きを行う事が出来ない場合に行われます。入院後72時間に限り行う事が出来る入院形態の事を言います。この判断は精神保健指定医1名の診断で実施する事が可能となります。措置入院と同様、本人や家族の意志に関わらず行う事が出来る入院形態のため、本事例には当てはまりません。

選択肢5. 応急入院

✕ 応急入院は、自傷・他害がない場合でも、精神科指定医が診断した結果、緊急的に入院が必要と診断した場合、72時間以内に限り入院させる事が出来るという入院形態です。本事例においては家族・本人とも入院に同意しているため、応急入院の要件は成立しません。

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精神保健福祉法における入院については、任意入院、措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院の区別があります。それぞれの意義・要件を確認していきましょう。また、入院の態様は、自発的な入院(任意入院)非自発的な入院(措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院)に分けることができます。事例のAさんは、父親と医師による入院の勧めに同意しており、入院治療についてインフォームドコンセントが成立している自発的な入院ととらえることができます。

選択肢1. 措置入院

適切ではありません。措置入院では、本人に自傷他害のおそれがあると認めた場合、都道府県知事の権限に基づき入院させることができます(精神保健福祉法29条1項)。事例のような自発的な入院(本人が入院について了承している)ではありません。

選択肢2. 任意入院

適切です。「Aさんは、父親と精神保健指定医による入院の勧めに同意」との記述から任意入院と判断できます。

選択肢3. 医療保護入院

適切ではありません。医療保護入院は、精神保健指定医の診察の結果、必要と認められれば、本人の同意がなくても、家族等のうちいずれかの者の同意に基づき入院させることができるものです精神保健福祉法33条)。事例のような自発的な入院(本人が入院について了承している)ではありません。

選択肢4. 緊急措置入院

適切ではありません。緊急措置入院は、入院をさせなければ自傷他害のおそれがあり、急速を要するが、必ずしも措置入院の手続的要件を満たすことのできない場合(2人以上の精神保健指定医の診察ができない場合)に、精神保健指定医1名の診断で72時間以内で入院をさせることができるというものです(精神保健福祉法29条の2)。事例のような自発的な入院(本人が入院について了承している)ではありません。

選択肢5. 応急入院

適切ではありません。応急入院では、精神科病院の管理者は、医療及び保護の依頼があったものについて、急速を要し、その家族等の同意を得ることができない場合で、かつ精神保健指定医の診察の結果、精神障害者であり、直ちに入院させなければその者の医療及び保護を図る上で著しく支障がある者であって任意入院が行われる状態にないと判定されたものについて、本人の同意がなくても、72時間に限り、入院させることができるとされています(精神保健福祉法33条の7)。事例のような自発的な入院(本人が入院について了承している)ではありません。

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事例を通して、精神科の入院形態について問われています。選択肢にあるような入院形態を問われることは頻出です。入院の条件や誰の指示が必要か等、必ず覚えておきましょう。

選択肢1. 措置入院

不適切です。措置入院では、都道府県知事の措置が必要となります。事例にそのような記述はありません。

選択肢2. 任意入院

適切です。「Aさんは、父親と精神保健指定医による入院の勧めに同意した」とありますので、任意入院が適切です。

選択肢3. 医療保護入院

不適切です。医療保護入院は、本人から同意を得ることはできないが、入院の必要性が認められ、家族等の同意が得られる場合に行われるものです。ここではAさんの同意が得られている旨の記述がありますので、不適切です。

選択肢4. 緊急措置入院

不適切です。緊急措置入院は、緊急を要する患者を措置入院とするものです。Aさんは「父親と兄に伴われ、精神科病院を受診した。」とありますので、緊急性があって受診したとは読み取れません。

選択肢5. 応急入院

不適切です。応急入院とは、本人・家族等の同意は得られないが、緊急の入院を必要とする患者に対して行われるものです。そのような記述はありません。

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