精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神保健の課題と支援 問1
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問題
第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健の課題と支援 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、青年期の発達課題は、同一性(アイデンティティ)の確立に特徴づけられると規定した人物として、正しいものを1つ選びなさい。
- エリクソン(Erikson, E.)
- カプラン(Caplan, G.)
- ピアジェ(Piaget, J.)
- フロイト(Freud, S.)
- ハヴィガースト(Havighurst, R.)
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この過去問の解説 (3件)
01
現代の精神医学に影響を与えた心理学者、哲学者、精神分析家は、試験で頻出する項目の一つです。誰が、どのようなことを行ったか、どのような概念を提唱したか、きちんと理解し覚えるようにしましょう。
正しいです。エリクソンは、自我の発達を8つの段階(乳児期、幼児前期、幼児後期、学童期、青年期、成人期、壮年期、老年期)に分け、それぞれの心理的発達課題を示しました。このなかで青年期の発達課題は、同一性(アイデンティティ)の確立に特徴づけられると規定しています。
正しくありません。カプランは、予防医学において、一次予防(発生予防)、二次予防(重篤化予防)、三次予防(再発予防)という三分類を示したことで有名です。
正しくありません。ピアジェは、認知発達論を展開し、感覚運動段階、前操作段階、具体的操作段階、形式的操作段階という段階に分け、認知機能の発達の特徴を示しました。
正しくありません。フロイトは、神経症研究(ヒステリー研究)、無意識研究を行った精神分析の創始者として知られています。エス・自我・超自我という心の構造を示したことでも有名です。
正しくありません。ハヴィガーストは、ライフサイクルを6つの段階(幼児期・早期児童期、中期児童期、青年期、早期成人期、中年期、老年期)に分け、それぞれの段階における具体的な発達課題を示しました。ハヴィガーストが規定する青年期(12歳~18歳)においての発達課題について、「同一性(アイデンティティ)の確立」は、直接言及されていません。
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02
現代の精神医学に功績を残した偉人について問われることは多いです。名称と残した功績については紐づけて覚えておくようにしましょう。
適切です。エリクソンは「アイデンティティ」と「モラトリアム」で有名です。
不適切です。カプランは、予防精神医学で有名です。
不適切です。ピアジェは、認知発達理論で有名です。
不適切です。フロイトは、精神分析で有名です。
不適切です。ハヴィガーストは、それぞれの発達段階において、達成しておくべき課題を提唱しました。
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03
本設問のように人物名とそれを提唱した理論について問われる問題は頻出です。
分類して覚えておくようにしましょう。
〇 選択肢の通りです。エリクソンは人間の発達段階を8段階に分け、各段階においての発達課題と危機、またその段階の危機を乗り越えた後に獲得するものについてまとめました、心理社会的発達理論として提唱しました。
✕ カプランは精神保健における予防の概念を確立し、予防精神医学を提唱した人物です。発達課題については規定していません。
✕ ピアジェは子どもの発達段階を、認知発達理論に基づき4段階に分類し、各段階で獲得する思考や行動についてまとめた人物です。発達課題について提唱した訳ではありません。
✕ フロイトは心理性的発達理論を提唱した人物です。本設問の人物としては当てはまりません。
✕ ハヴィガーストは、発達段階を6段階に分け、その段階に応じた発達課題を挙げた発達課題理論を提唱しました。ハヴィガーストの発達課題理論において青年期の発達課題としては、大人からの情緒的自立や社会的役割の獲得などが挙げられていますが、同一性(アイデンティティ)の確立に特徴づけられると規定してはいません。
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