問題
次のうち、F精神保健福祉士の用いた技法として、適切なものを1つ選びなさい。
この問題は、面接技術について問われている問題です。面接を効果的に行うためにどのような方法があるか、あたらめて内容を確認しましょう。
適切です。「リフレーミング」とは、ある状況・考えを角度を変えた視点でとらえ、支援者が新たな意味づけを行ってクライアントに伝える面接技術です。「転職の繰り返し」を「諦めず何度もトライできている」と角度を変えた視点で評価しています。
適切ではありません。「アサーション」とは、相手を尊重しつつ自分の意見を伝えるコミュニケーション方法の一つです。「Eさんは、諦めずに何度も仕事に挑戦されていますよね」という部分は、F精神保健福祉士の意見というよりも、現状についての別の見方の提示です。
適切ではありません。「リンケージ」とは、問題解決とニーズの充足のために必要な資源を見つけ、必要とするときに的確に提供するための手法を表します。
適切ではありません。「リフレクティング」とは、トム・アンデルセンらによって提唱された創造的な対話の方法です。「オープンダイアローグ」のプロセスの中にリフレクティングの発想が取り入れられています。具体的には「何事かをじっくりと聞き、考えをめぐらし、そして、考えたことを相手に返すこと」を意味するとされています。F精神保健福祉士の発言は思慮・遠慮を重ねたものではありません。
適切ではありません。「ストレス・インタビュー」とは、一般に面接官があえて意地悪な質問や威圧的な態度をとり、相手の反応を観察し、ストレス耐性を試す面接形態をいうとされています。
面談を行うためにどのような技法があるか、設問以外の内容も確認するようにしましょう。
Eさんの想いに対して、F精神保健福祉士が返している場面です。Eさんはマイナスの感情を話しているのに対し、F精神保健福祉士はポジティブな言葉を投げかけているということを読み取りましょう。
適切です。「自分はだめなんです」と話すEさんに対し、F精神保健福祉士は、前向きな視点で返しています。
不適切です。アサーションは、相手の考えを受け止めつつも自分の考えを伝えることです。
不適切です。リンケージとは、結合させていくことを意味します。ここではそのような記述は見られません。
不適切です。リフレクティングとは、当事者や支援者とは別の第三者がじっくり話を聞き、よく考えたことを相手に返します。ここでは、EさんとF精神保健福祉士のみの会話ですので、不適切です。
不適切です。F精神保健福祉士は、Eさんにストレスを与えながら話を聞いているわけではありません。