問題
次の記述のうち、この場面で実習指導者JさんがGさんに行う実習スーパービジョンにおける発言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
精神保健福祉援助実習において、実習指導者が学生に対して、スーパービジョンを行なっている場面です。学生の気づきや考えも大切にしながら、一緒に考えていくことが重要です。
不適切です。Hさんがなぜ怒った様子になってしまったのかといったことを検討することが必要です。
不適切です。症状からくるものだとしても、「大丈夫です」と言うのではなく、なぜなのかを検討することが必要です。
適切です。Hさんがなぜ怒った様子で部屋を出ていってしまったのか、振り返りや検討を行うことが必要です。
不適切です。Gさんが自信を失いかけている場面です。Gさんと向き合い、適切な指導を行います。
不適切です。今は、Hさんというケースに対して検討をすることが必要です。
精神保健福祉援助実習において、実習指導者と学生がその日の振り返りをする場面です。実習指導者と学生のやり取りを通して、スーパービジョンとは何か確認するとよいでしょう。ちなみにスーパービジョンとは、一般に、施設や機関において、スーパーバイザーによって行われる専門職を養成する過程を指すとされており、管理的機能、教育的機能、支持的機能の三つの機能があるとされます。
適切ではありません。トラブルを起こさないという見地に立てば、「今後はHさんと少し距離を置く」ことも有効なのでしょうが、これでは、Gさんに対しての教育という側面がなくなり、実習指導者Jさんがスーパーバイザーとして機能しているとはいえません。
適切ではありません。実習指導者JさんがGさんに対して安心させようという意図だったとしても、社会生活技能訓練中に起きた出来事を患者の症状によるものと単純に決めつけるのは、あまりにも判断の根拠となる情報が不足しています。専門家は根拠をもって選択的判断をすることが必要です。
適切です。実習指導者Jさんがスーパーバイザーとして、支持的機能を果たしている発言です。スーパーバイジーGさんが状況や自身の心情を語り、実習指導者Jさんに共感的に受け止めてもらうことで気づきを深めるスーパービジョンです。
適切ではありません。実習を中止してしまっては、Gさんに対しての教育という側面がなくなり、また、なぜ中止にするのか全く説明のない中止判断は、Jさんがスーパーバイザーとして機能しているとはいえません。
適切ではありません。再度の課題設定に対する詳細な説明はなく、Gさんの気づきを促す教育という要素も乏しく、Jさんがスーパーバイザーとして機能しているとはいえません。