精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問12

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問題

第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、行政の精神保健福祉士が企画する精神障害者の生活上の困りごとを理解するための民生委員研修として、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
  • 精神科医による精神疾患の病因と症状に関する講義
  • 行政職員による「精神保健福祉法」についての講義
  • 精神科医による薬物療法の効果と副作用についての講義
  • 民生委員の大変さを分かち合うグループワーク
  • 小グループでの精神障害のある当事者との話合い

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この過去問の解説 (3件)

01

精神保健福祉士が精神障害者の地域での生活のために、研修会を企画することは重要です。誰を対象にしているのか、何を目的とするのかということを理解した上で選択肢を選びます。

選択肢1. 精神科医による精神疾患の病因と症状に関する講義

不適切です。精神疾患について民生委員に理解していただくことも重要ですが、今回は「生活上の困りごとを理解するため」とあります。

選択肢2. 行政職員による「精神保健福祉法」についての講義

不適切です。法律について民生委員に理解していただくことも重要ですが、今回は「生活上の困りごとを理解するため」とあります。

選択肢3. 精神科医による薬物療法の効果と副作用についての講義

不適切です。薬物療法の効果と副作用について民生委員に知っていただいて損はないですが、今回は「生活上の困りごとを理解するため」とありますので、不適切です。

選択肢4. 民生委員の大変さを分かち合うグループワーク

不適切です。今回の目的は「精神障害者の生活上の困りごとを理解するため」とあります。民生委員は精神障害者ではない方の困りごとの相談にものるため、今回の主旨とは離れてしまいます。

選択肢5. 小グループでの精神障害のある当事者との話合い

適切です。民生委員に精神障害者の生活上の困りごとを理解していただくために、直接話し合いの機会を設けることは重要です。

参考になった数6

02

地域で暮らす精神障害者にとって民生委員は身近な社会資源の一つです。また、行政機関に所属する精神保健福祉士は、精神保健福祉相談のほか、普及・啓発活動、研修・組織育成についても責任を負っています。

選択肢1. 精神科医による精神疾患の病因と症状に関する講義

適切ではありません。「精神科医による精神疾患の病因と症状に関する講義」においても一部で当事者の生活の困り感について触れる可能性もありますが、あくまで傍論の一つとして触れられるに過ぎません。「精神障害者の生活上の困りごとを理解する」という企画の趣旨に沿ったものとはいえません。

選択肢2. 行政職員による「精神保健福祉法」についての講義

適切ではありません。「行政職員による「精神保健福祉法」についての講義」では、当事者の生活の困り感について触れる可能性はほどんど感じません。精神障害者の生活上の困りごとを理解する」という企画の趣旨に沿ったものとはいえません。

選択肢3. 精神科医による薬物療法の効果と副作用についての講義

適切ではありません。「精神科医による薬物療法の効果と副作用についての講義」では、薬物療法の日常生活への影響について触れられたとしても、当事者の生活上の困り感の一部にとどまり、精神障害者の生活上の困りごとを理解する」という企画の趣旨に沿ったものとはいえません。

選択肢4. 民生委員の大変さを分かち合うグループワーク

適切ではありません。「民生委員の大変さを分かち合うグループワーク」は意義のある研修だと思われますが、民生委員の業務は多岐にわたり、「精神障害者の生活上の困りごとを理解する」という企画の趣旨に沿った内容とはならない可能性があります。

選択肢5. 小グループでの精神障害のある当事者との話合い

適切です。「精神障害者の生活上の困りごと」は本人が感じることを中心に考えられるべきであり、医療関係者や支援者の聞き取りや考察・推察よりも、より具体的・現実的、そして切実なものです。当事者との話合いによって、より精神障害者の地域での生活に理解が深まるものと考えられます。

参考になった数2

03

民生委員とは、厚生労働大臣から委嘱された非常勤の公務員という立場で活動している人達の事を言います。児童委員も兼ねており、社会福祉の増進を目的に、地域住民からの相談を受ける役割を担っています。

選択肢1. 精神科医による精神疾患の病因と症状に関する講義

✕ 精神疾患の病因と症状を理解する事で、そこから発生する課題の原因を知る事などには繋がる可能性がありますが、個人個人で異なる困りごとの内容を理解する事には繋がりにくいと考えられます。

選択肢2. 行政職員による「精神保健福祉法」についての講義

✕ 精神保健福祉法の講義は、法律的な理解には役立つと思われますが、生活上の困りごと自体を理解する事には繋がらないと思われます。

選択肢3. 精神科医による薬物療法の効果と副作用についての講義

✕ 薬物療法について学ぶ事は、精神疾患についての知識を得る事には繋がりますが、困りごとを理解する事に繋がらないと考えられます。

選択肢4. 民生委員の大変さを分かち合うグループワーク

✕ 民生委員同士で、個人情報保護に留意した上で活動している時の情報交換等はスキルアップに繋がる可能性も考えられますが、大変さを語り合うだけでは生活上の困りごとを理解する事には繋がりません。

選択肢5. 小グループでの精神障害のある当事者との話合い

〇 精神障害のある当事者と話す事で、当事者の方が地域生活に対してどのように感じているかなどを知る事が出来るため、有効な内容であると考えられます。

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