精神保健福祉士の過去問
第25回(令和4年度)
精神保健福祉に関する制度とサービス 問2

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問題

第25回(令和4年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉に関する制度とサービス 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

障害者基本法に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
  • 障害者週間を設けることが規定されている。
  • 法の制定当初から、障害を理由とする差別を禁じている。
  • 精神障害者の長期入院の解消について規定されている。
  • 法改正により、「障害者の家族にあつては、障害者の自立の促進に努めなければならない」という規定が削除されている。
  • 障害者の定義から、発達障害者は除外されている。

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この過去問の解説 (3件)

01

法律の内容に関する問題は多く出されています。内容や、国がどのような制度改革を行ってきたか歴史について理解しておきましょう。

選択肢1. 障害者週間を設けることが規定されている。

適切です。障害者に関する理解普及等を目的とし、12月3日~12月9日を障害者週間と定めています。

選択肢2. 法の制定当初から、障害を理由とする差別を禁じている。

不適切です。平成16年の改正において、障害を理由とする差別を禁ずることとなりましたので、法の制定当初からではありません。

選択肢3. 精神障害者の長期入院の解消について規定されている。

不適切です。精神障害者の長期入院を解消し、地域へ移行していくという支援は重要な課題として取り組まれていますが、障害者基本法に規定されているわけではありません。

選択肢4. 法改正により、「障害者の家族にあつては、障害者の自立の促進に努めなければならない」という規定が削除されている。

適切です。記述のとおりです。

選択肢5. 障害者の定義から、発達障害者は除外されている。

不適切です。発達障害者は含まれています。

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02

障害者基本法の内容を問う問題です。障害者基本法に明記されていない他の選択肢についても、どの法律等に依拠しているか、どのような内容か、確認するようにしましょう。

選択肢1. 障害者週間を設けることが規定されている。

適切です。障害者基本法9条に規定されています。障害者週間は、国民の間に広く基本原則に関する関心と理解を深めるとともに、障害者が社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加することを促進するために設けられているものです。

選択肢2. 法の制定当初から、障害を理由とする差別を禁じている。

適切ではありません。障害者基本法4条に規定されていますが、平成23年の法改正により新設された条文です。平成23年の改正は、「障害者権利条約」の批准に向け、国内法整備の一環として行われたものです。

選択肢3. 精神障害者の長期入院の解消について規定されている。

適切ではありません。「精神障害者の長期入院の解消」「社会的入院の解消」は大きなテーマの一つですが、障害者基本法に直接明記はされていません。

選択肢4. 法改正により、「障害者の家族にあつては、障害者の自立の促進に努めなければならない」という規定が削除されている。

適切です。平成16年の法改正によって、旧6条(自立への努力)の規定が削除されています。

選択肢5. 障害者の定義から、発達障害者は除外されている。

適切ではありません。障害者基本法2条において、障害者の定義を「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう」としています。

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03

障害者基本法は心身障害者対策基本法が元となって、1993年に内容を改定され制定された法律となります。

選択肢1. 障害者週間を設けることが規定されている。

〇 障害者基本法第9条に、障害者週間は12月3日~12月9日の1週間と定められています。

選択肢2. 法の制定当初から、障害を理由とする差別を禁じている。

✕ 2004年の障害者基本法の改正で追加された内容となります。

選択肢3. 精神障害者の長期入院の解消について規定されている。

✕ 精神障害者の長期入院は問題視されていますが、障害者基本法に規定はされていません。

選択肢4. 法改正により、「障害者の家族にあつては、障害者の自立の促進に努めなければならない」という規定が削除されている。

〇 2004年の障害者基本法の改正で削除されました。

選択肢5. 障害者の定義から、発達障害者は除外されている。

✕ 障害者の定義において、発達障害者は精神障害の中に含まれています。

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