精神保健福祉士 過去問
第26回(令和5年度)
問142 (精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問24)
問題文
〔事例〕
Q市障害福祉課に勤務するH精神保健福祉士に、地域包括支援センターの主任ケアマネジャーから電話があり、「ホームヘルパーから、『訪問に行くと、同居する子が部屋から出て来ないし外出もしないと言われ、その対応の仕方が分からない』と相談されて困っている」とのことだった。H精神保健福祉士は、その話を聞きながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、Q市には同様のひきこもり課題を抱える事例が他にもあるのではないかと思った。(※1)
Q市におけるひきこもりの事例では、「退職」や「新型コロナウイルス感染症」をきっかけとするものが目立ち、ひきこもり期間は「2年から3年未満」が多かった。H精神保健福祉士はのちに開催された「協議会」において現状を報告し、ひきこもり問題に対応するため、専門部会の立ち上げを提案して、承諾された。その後、保健所、基幹相談支援センター、ひきこもり地域支援センター、ひきこもり支援をしているNPO法人、Q市社会福祉協議会、地域包括支援センターが集まり、第一回の専門部会を開催することとなった。専門部会ではH精神保健福祉士がQ市の現状報告後、ファシリテーターとなり、参加者に支援の悩みやひきこもっている人のメンタルヘルスに関連する課題等について自由に意見を出し合ってもらった。意見としては、「女性のひきこもっている人の増加が目立ち始め、このままだと長期化し、メンタルヘルス問題の悪化が懸念される」こと、「それまであった人間関係も疎遠になって家族以外と会話していない」こと、「親を介護しながら扶養されている」こと、「自分の先行きが不安になって不眠に陥っている」こと等が挙がった。(※2)
数回にわたる専門部会のまとめとして、「女性の増加が目立ち、彼女たちは、もう一度誰かとつながりたいという気持ちがあるがなかなか自分からは行動しにくいようだ」ということで意見が一致した。そして、専門部会は新たな取組の提案と報告を行い、それを受けたQ市は提案に基づく取組を行うこととした。(※3)
(注)「協議会」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に基づき行われる協議会のことである。
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問題
精神保健福祉士国家試験 第26回(令和5年度) 問142(精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問24) (訂正依頼・報告はこちら)
〔事例〕
Q市障害福祉課に勤務するH精神保健福祉士に、地域包括支援センターの主任ケアマネジャーから電話があり、「ホームヘルパーから、『訪問に行くと、同居する子が部屋から出て来ないし外出もしないと言われ、その対応の仕方が分からない』と相談されて困っている」とのことだった。H精神保健福祉士は、その話を聞きながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、Q市には同様のひきこもり課題を抱える事例が他にもあるのではないかと思った。(※1)
Q市におけるひきこもりの事例では、「退職」や「新型コロナウイルス感染症」をきっかけとするものが目立ち、ひきこもり期間は「2年から3年未満」が多かった。H精神保健福祉士はのちに開催された「協議会」において現状を報告し、ひきこもり問題に対応するため、専門部会の立ち上げを提案して、承諾された。その後、保健所、基幹相談支援センター、ひきこもり地域支援センター、ひきこもり支援をしているNPO法人、Q市社会福祉協議会、地域包括支援センターが集まり、第一回の専門部会を開催することとなった。専門部会ではH精神保健福祉士がQ市の現状報告後、ファシリテーターとなり、参加者に支援の悩みやひきこもっている人のメンタルヘルスに関連する課題等について自由に意見を出し合ってもらった。意見としては、「女性のひきこもっている人の増加が目立ち始め、このままだと長期化し、メンタルヘルス問題の悪化が懸念される」こと、「それまであった人間関係も疎遠になって家族以外と会話していない」こと、「親を介護しながら扶養されている」こと、「自分の先行きが不安になって不眠に陥っている」こと等が挙がった。(※2)
数回にわたる専門部会のまとめとして、「女性の増加が目立ち、彼女たちは、もう一度誰かとつながりたいという気持ちがあるがなかなか自分からは行動しにくいようだ」ということで意見が一致した。そして、専門部会は新たな取組の提案と報告を行い、それを受けたQ市は提案に基づく取組を行うこととした。(※3)
(注)「協議会」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に基づき行われる協議会のことである。
- 傾聴
- 参与観察
- KJ法
- ブレインストーミング
- ディベート
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この過去問の解説 (2件)
01
実態把握を終えたH精神保健福祉士が、ひきこもりの現状に対応していくために専門部会を立ち上げています。その専門部会においてH精神保健福祉士は、各関係機関が把握しているひきこもりの現状について情報収集を行いました。本設問ではその方法について問われています。
✕ 傾聴とは、クライエントの思いを積極的に聞き、クライエントの理解に努める事を言います。
現時点ではひきこもりの支援に関わる関係事業所に自由に話をしてもらい、その情報収集を行っているため、クライエント個人に対して思いを確認している訳ではなく、傾聴技術を活用しているとは言えません。
✕ 参与観察とは、調査者自身が調査対象者の所に出向き、調査対象者と実際に関わりながら直接情報収集を行う事を言います。
本設問では関係事業所を通してひきこもりについての情報収集を行っているため、参与観察を行っている訳ではありません。
✕ KJ法は、参加者の意見を付箋などに記入してもらって発表し、関連する内容の意見をグループにまとめた上で、さらにそのグループの関連を見つけていくという手法の事を言います。
本設問においては参加者に自由に意見を出してもらっており、グループ分けや関連付けなどは行われていないため、KJ法を行っている訳ではありません。
〇 ブレインストーミングとは、複数名で集まり自由に意見を出し合う事で、新たな発想を得るという方法の事を言います。
本設問では、各関係機関の代表者から一つのテーマについて自由に意見を出してもらっており、ブレインストーミングを行っている事が読み取れます。
✕ ディベートとは一つの課題に対して、メンバーを明確に否定派と肯定派に分け、議論させる事を言います。
本設問では特にメンバーの意見について制限は設けておらず、議論をさせている訳でもないため、ディべートを行っている訳ではありません。
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02
H精神保健福祉士がさまざまな職種の方を集めて専門部会を開催した場面です。ファシリテーターとしては、どのようにこの会を進めていくかが重要となります。選択肢の用語の意味を理解しておくことで、解くことができます。
不適切です。傾聴は、相手の話を共感しながらよく聴くことです。クライエントに対して使われることが多い技法です。
不適切です。参与観察とは、対象となるクライエントなどの場所に行き、参加しながら観察することを指します。ここでは、自由に意見を出し合っていることなどから、参与観察をしているわけではないことがわかります。
不適切です。KJ法とは、付箋などに考えを書き出して、グループ分けや整理をすることを指します。
適切です。ブレインストーミングは、自由に考えを出し合うことを指します。事例に「自由に意見を出し合ってもらった。」とあることから、適切であることがわかります。
不適切です。ディベートとは、話題について、賛成・反対など異なるグループに分かれて議論することを言います。事例では、そのような場面は見られません。
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