精神保健福祉士 過去問
第26回(令和5年度)
問141 (精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問23)
問題文
〔事例〕
Q市障害福祉課に勤務するH精神保健福祉士に、地域包括支援センターの主任ケアマネジャーから電話があり、「ホームヘルパーから、『訪問に行くと、同居する子が部屋から出て来ないし外出もしないと言われ、その対応の仕方が分からない』と相談されて困っている」とのことだった。H精神保健福祉士は、その話を聞きながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、Q市には同様のひきこもり課題を抱える事例が他にもあるのではないかと思った。(※1)
Q市におけるひきこもりの事例では、「退職」や「新型コロナウイルス感染症」をきっかけとするものが目立ち、ひきこもり期間は「2年から3年未満」が多かった。H精神保健福祉士はのちに開催された「協議会」において現状を報告し、ひきこもり問題に対応するため、専門部会の立ち上げを提案して、承諾された。その後、保健所、基幹相談支援センター、ひきこもり地域支援センター、ひきこもり支援をしているNPO法人、Q市社会福祉協議会、地域包括支援センターが集まり、第一回の専門部会を開催することとなった。専門部会ではH精神保健福祉士がQ市の現状報告後、ファシリテーターとなり、参加者に支援の悩みやひきこもっている人のメンタルヘルスに関連する課題等について自由に意見を出し合ってもらった。意見としては、「女性のひきこもっている人の増加が目立ち始め、このままだと長期化し、メンタルヘルス問題の悪化が懸念される」こと、「それまであった人間関係も疎遠になって家族以外と会話していない」こと、「親を介護しながら扶養されている」こと、「自分の先行きが不安になって不眠に陥っている」こと等が挙がった。(※2)
数回にわたる専門部会のまとめとして、「女性の増加が目立ち、彼女たちは、もう一度誰かとつながりたいという気持ちがあるがなかなか自分からは行動しにくいようだ」ということで意見が一致した。そして、専門部会は新たな取組の提案と報告を行い、それを受けたQ市は提案に基づく取組を行うこととした。(※3)
(注)「協議会」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に基づき行われる協議会のことである。
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問題
精神保健福祉士国家試験 第26回(令和5年度) 問141(精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問23) (訂正依頼・報告はこちら)
〔事例〕
Q市障害福祉課に勤務するH精神保健福祉士に、地域包括支援センターの主任ケアマネジャーから電話があり、「ホームヘルパーから、『訪問に行くと、同居する子が部屋から出て来ないし外出もしないと言われ、その対応の仕方が分からない』と相談されて困っている」とのことだった。H精神保健福祉士は、その話を聞きながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、Q市には同様のひきこもり課題を抱える事例が他にもあるのではないかと思った。(※1)
Q市におけるひきこもりの事例では、「退職」や「新型コロナウイルス感染症」をきっかけとするものが目立ち、ひきこもり期間は「2年から3年未満」が多かった。H精神保健福祉士はのちに開催された「協議会」において現状を報告し、ひきこもり問題に対応するため、専門部会の立ち上げを提案して、承諾された。その後、保健所、基幹相談支援センター、ひきこもり地域支援センター、ひきこもり支援をしているNPO法人、Q市社会福祉協議会、地域包括支援センターが集まり、第一回の専門部会を開催することとなった。専門部会ではH精神保健福祉士がQ市の現状報告後、ファシリテーターとなり、参加者に支援の悩みやひきこもっている人のメンタルヘルスに関連する課題等について自由に意見を出し合ってもらった。意見としては、「女性のひきこもっている人の増加が目立ち始め、このままだと長期化し、メンタルヘルス問題の悪化が懸念される」こと、「それまであった人間関係も疎遠になって家族以外と会話していない」こと、「親を介護しながら扶養されている」こと、「自分の先行きが不安になって不眠に陥っている」こと等が挙がった。(※2)
数回にわたる専門部会のまとめとして、「女性の増加が目立ち、彼女たちは、もう一度誰かとつながりたいという気持ちがあるがなかなか自分からは行動しにくいようだ」ということで意見が一致した。そして、専門部会は新たな取組の提案と報告を行い、それを受けたQ市は提案に基づく取組を行うこととした。(※3)
(注)「協議会」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に基づき行われる協議会のことである。
- ソーシャルネットワーク
- ソーシャルワークリサーチ
- ソーシャルサポート
- ソーシャルキャピタル
- ソーシャルグループワーク
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この過去問の解説 (2件)
01
本設問では、把握したひきこもりのケースから、Q市全体でも同じようなケースがあると考えたH精神保健福祉士の取組について答える問題となっています。
語句としては似ていますが、内容は当然異なるため、それぞれの用語の意味を理解する必要があります。
✕ ソーシャルネットワークとは「社会的な繋がり」を意味します。人と人との繋がりなどの事を指しており、ひきこもりの実態を把握するために行う内容ではありません。
〇 ソーシャルワークリサーチは「社会福祉調査」と訳されます。地域での課題を明らかにしたり、サービスの問題点を把握するために実施される調査の事を指します。
本事例ではひきこもりのケースを発見から、H精神保健福祉士が同様の事態が地域内で起きているのではないかという仮説を立てているため、その実態把握のためのソーシャルワークリサーチは適切な行動であると言えます。
✕ ソーシャルサポートとは、人と人との繋がりから生み出される支援の事を言います。
現時点ではH精神保健福祉士はひきこもりについての実態把握がなされておらず、ソーシャルサポートを行う段階ではありません。
✕ ソーシャルキャピタルは、信頼や規範、ネットワークなどの、人々の相互関係や結びつきを支える仕組みの重要性を説く考え方の事を言います。
大切な概念ではありますが、現時点では地域の実態がまだ明らかになっていないため、ソーシャルキャピタルの概念に基づいた活動を実施する段階ではありません。
✕ ソーシャルグループワークとは、特定のグループに対して働きかけ、集団の力を活用してそのグループの成長や抱えている問題解決を促す事を言います。
現時点ではQ市の現状把握が出来ていないため、ソーシャルグループワークの実践はできません。
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02
一つの電話がきっかけで、同様の事例があるのではないかと考え始めた段階です。その仮説を立証するためには、何が必要かを考えましょう。
不適切です。H精神保健福祉士は、「思った」ことを調べようとしていると考えられます。まだネットワークを考える時期ではありません。
適切です。H精神保健福祉士は、「同様のひきこもり課題を抱える事例が他にもあるのではないかと思った。」とあることから、思ったことを深堀りして調べようとしていると捉えることができます。
不適切です。まだ地域にどのような課題があるのか調べてもいない中、サポートについて考えることは時期尚早と言えるでしょう。
不適切です。まだH精神保健福祉士が「思った」ことに対する実態が不明である状態です。
不適切です。まだ地域にどのような課題があるのか明らかになっていないので、グループワークを行う段階ではないと言えます。
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